...大人びた忰を見た彼女は...
犬田卯 「米」
...八の私の目から見た二人の大学生は遥(はる)かに大人びた文学者としてながめられた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...よろづに大人びたお心持に較べると...
太宰治 「右大臣実朝」
...あなたの大人びたゼスチュア以外におもいだせないけれども...
太宰治 「虚構の春」
...できるだけ大人びた口調で尋ねた...
太宰治 「断崖の錯覚」
...ちょっと見ぬ間に非常に大人びた女生徒の田原ひでがにこにこと笑って立っていた...
田山花袋 「田舎教師」
...五年前に較(くら)べると全く見違えるほど成人した若奴の大人びた容姿を呆れたように見まもりながら...
近松秋江 「霜凍る宵」
...けれどもだんだん話がすすむにつれぱつちりした眼がしやんとすわつて大人びたりりしい様子になり...
中勘助 「銀の匙」
...仔牛に向って大人びた意見を試みたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...花屋の店先きで私を呼んだやうな大人びた子供はひとりもゐなかつた...
林芙美子 「子供たち」
...大人びた物いいで...
林芙美子 「泣虫小僧」
...何時か酒匂さんに逢へると思つてゐました」と大人びた事を云つた...
林芙美子 「瀑布」
...帝は御年齢の割に大人びた聡明(そうめい)な方であって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もうそんなに大人びた恋愛などのできるようになったかとかわいくお思われにならないでもなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大人びた口ぶりでそう云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...さうした大人びた知性など...
吉川英治 「折々の記」
...いや風采といい大人びた態度など十も年上に覚えられる...
吉川英治 「私本太平記」
...大人びた豪傑気どりを持っていたものでおざったが...
吉川英治 「親鸞」
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