...私は夢魔に襲われたという夢を見た...
...夢魔と闘う勇敢な夢を見たことがある...
...彼女は夢魔のせいで眠れなくなってしまった...
...あの映画に出てくる夢魔が怖かった...
...夢魔に取り憑かれたように不気味な体験をした...
...夢魔と、あのロビン殿と呼ばれる物の怪からお守り下さい...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...文学上の霊感とかいふこわい夢魔と仲よくしてゐない時のパパは...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...ライストネルはその著『スフィンクス』に於て、霊魂信仰の本源を、夢魔に求めて、多くの迷信と説話とに於て、その事実なることを証明したり...
高木敏雄 「比較神話学」
...寝台へもぐり込んでからも夢魔のように夜じゅう自分を苦しめた問題...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼は夢魔に襲われた人のようにジッと立すくんだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...そうして未来の悲運の夢魔であり...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...それから長年月の後までも時々夢魔となって半夜の眠りを脅かしたそうである...
寺田寅彦 「小浅間」
...アミエルは、ミゼラブルの雄大なる構想を支配する中心思想を知ろうと思って、三千五百頁のあの大冊を幾度も繰返して読んだ後に、こういうことを言いました、ヴィクトル・ユーゴーは、効果を以てその美学論の中心としているから、作がこれによって煩わされている、然(しか)しヴィクトル・ユーゴーは何という驚くべき言語学的・文学的能力の所有者か――地上及び地下に於ける驚異すべきものを彼は悉(ことごと)く知っている、知っているだけではない、それと親密になっている、たとえば巴里(パリ)の都のことに就いても、あの町々を幾度も幾度も、裏返し、表返して、ちょうど人が自分のポケットの中身をよく知っているように巴里を知っている、彼は夢みる人であると同時に、その夢を支配することを知っている、彼は巧(たく)みに阿片や硫酸から生ずる魔力をよび出しはするが、それの術中に陥ったためしがない彼は発狂をも自分のならした獣の一匹として取扱うことを知っている、ペガサスでも、夢魔でも、ヒポクリッフでも、キミイラでも、同じような冷静な手綱(たづな)を以て乗り廻している、一種の心理的現象としても彼ほど興味ある存在はあまりない、ヴィクトル・ユーゴーは硫酸を以て絵画を描き、電光を以てこれを照らしている、彼は読者を魅惑し、説得するというよりは、これを聾(ろう)せしめ、これを盲せしめ、そうして幻惑せしめている、力もここまで進んで来れば、これは一種の魔力である、要するに彼の嗜好(しこう)は壮大ということにあり、彼の瑕瑾(かきん)は過度ということにある――アミエルはこういうようなことを言っているのでありますが、私は、大菩薩峠の著者に就いてはなお以上のことが言えると思うのです」「それは私の知らないことだ、わたしは大菩薩峠なるものを読んでいない」声明学(しょうみょうがく)の博士は、季麿秀才の感情に走るを制するかのように、その論鋒をおさえて、「私にこういう経験があるのです、私が若い頃、宮中に勤める身でありまして、ここの上人(しょうにん)に就いて声明学を研究しようと思って、京都の今出川から、毎日毎夜、ここへ通いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それはことによったら幻影か夢魔か...
西尾正 「墓場」
...みじめなる青猫の夢魔にすぎない...
萩原朔太郎 「青猫」
...早く子供の夢魔を醒してやらないのか? たよりない小さい心が...
萩原朔太郎 「宿命」
...恐ろしい夢魔に惱まされてる...
萩原朔太郎 「宿命」
...すべてが新しい夢魔に似た現象なのだらうか...
原民喜 「鎮魂歌」
...疵だらけの人間たちが夢魔に似て彷徨(ほうこう)していた...
原民喜 「鎮魂歌」
...恐ろしい夢魔(むま)に襲はれたやうな感じで目が覺めて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...とうとう心臓の上にまったくわけのわからない恐怖の夢魔が坐(すわ)った...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...有名な『夢魔(ナイトメア)』の他...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...また孤独の影の夢魔に悸されて...
牧野信一 「剥製」
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