...藁(わら)でもつかむのと変わりはない...
芥川龍之介 「偸盗」
...朝晩の凍(し)み方はたいして冬と変わりはない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...右の蟻の道の始まっている場所を指定したことには変わりはないのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...それを他にしてなにがなる? それさえあれば下町の娘も高貴の令嬢もあまり変わりはない――道理(もっとも)なことである...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...それにしても神保町(じんぼうちょう)の夜の露店の照明の下に背を並べている円本(えんぽん)などを見る感じはまずバナナや靴下(くつした)のはたき売りと実質的にもそうたいした変わりはない...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...しかしそんなことはどうであっても彼らが蜜を集めているという事実には変わりはないのである...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...以上の程度までは物理学者も素人(しろうと)もあまり変わりはないようであるが...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...つれなさはどこの孤児も変わりはないのである...
永井隆 「この子を残して」
...人の子の親を思う情に変わりはない...
永井隆 「この子を残して」
...それにしてもその不愉快さに変わりはないのである...
中島敦 「李陵」
...それを求めることに変わりはない...
中島敦 「李陵」
...わたしらの×されるのがうれしいのだ平常は平常でしぼり抜き飢え死にさせどこまでわたしらの命をふみにじるのだわたしらとて命に変わりはないぞ真っ平だ 真っ平だ何とチョウバツしようと命をかけて絶対×××ああ戦場からいま直ぐに息子とりもどしたいとりもどしたい...
中野鈴子 「母の叫び」
...ジャガイモを馬鈴薯だとする誤認は日本でも中国でも敢て変わりはない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかもダンテの詩が稀世の傑作であったことに変わりはない...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...幕末の頃になってもその事情に変わりはない...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...心の中は僧に変わりはないと信じる私です...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...犠牲(にえ)であるに変わりはない」問「ほかに工夫はないものでしょうか...
吉川英治 「私本太平記」
...それは彫刻が西方の芸術的精神の所産であるのと変わりはない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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