...それこそ塵一本他人の物は盗ったことがないという泥的仲間の変り種なのである...
犬田卯 「沼畔小話集」
...殿様は一番変り種の小鳥や獣(けもの)が好きで...
薄田泣菫 「茶話」
...妻の心は来春の品評会と犬の変り種とで一杯を占めてしまったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あるいは流行を追って変り種の交配を図ったりする上に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...この変り種の妹が何か又事件を惹(ひ)き起しはしまいかと思うと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...解秋和尚から眼薬をさしてもらつた(此寺へは随分変り種がやつてくるさうな...
種田山頭火 「行乞記」
...(時計を見て)ちょいと心理的な変り種でね――おっ母さんは...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...今の変り種の絵とはどうもちがった腹の底から来る熱が籠っていると思われる...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...草木には偶然変り種が出るやうに...
永井荷風 「来訪者」
...変り種ばかり集まっていますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の変り種は」と自分が聞いて見ると...
夏目漱石 「行人」
...ドイツ浪漫(ロマン)派の変り種だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...もう一人、高座の変り種に、ブラックというイギリス人の真打格がいて、異色編の両大関を張っていた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...若旦那型の変り種でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...紅白さまざまの変り種の躑躅が咲いていた...
平林初之輔 「人造人間」
...ミルクワンタンというような変り種...
古川緑波 「ああ東京は食い倒れ」
...馬鹿でもチョンでも橘家圓太郎の忰小圓太という変り種の子供の落語家として...
正岡容 「小説 圓朝」
...「私は白人の中でも変り種です...
夢野久作 「戦場」
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