...いろいろ変り種(だね)が殖(ふ)えて来る...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...それこそ塵一本他人の物は盗ったことがないという泥的仲間の変り種なのである...
犬田卯 「沼畔小話集」
...椿岳の画を愛好する少数好事家(こうずか)ですらが丁度朝顔や万年青(おもと)の変り種を珍らしがると同じ心持で芸術のハイブリッドとしての椿岳の奇の半面を鑑賞したに過ぎなかったのだ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...猟奇趣味が高じて道楽に素人(しろうと)探偵をやっているという変り種の青年理学士...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...殿様は一番変り種の小鳥や獣(けもの)が好きで...
薄田泣菫 「茶話」
...妻の心は来春の品評会と犬の変り種とで一杯を占めてしまったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...この変り種の妹の心を和げるようにして行こう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今の変り種の絵とはどうもちがった腹の底から来る熱が籠っていると思われる...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...変り種ばかり集まっていますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...大医博士深根輔仁(おおいはかせふかねすけひと)の『本草和名(ほんぞうわみょう)』にもねえ全く変り種だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一人、高座の変り種に、ブラックというイギリス人の真打格がいて、異色編の両大関を張っていた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...変り種の大傑作で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若旦那型の変り種でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ミルクワンタンというような変り種...
古川緑波 「ああ東京は食い倒れ」
...馬鹿でもチョンでも橘家圓太郎の忰小圓太という変り種の子供の落語家として...
正岡容 「小説 圓朝」
...市民としても文学者としてもいわば変り種であるローレンスは...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...財産家の変り種という感じの好人物であった...
柳田国男 「故郷七十年」
...何十通りとか変り種がある...
夢野久作 「白くれない」
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