...もともとそういう性来を持たない者の強引の書となると多くは俗臭に堕する傾がある...
高村光太郎 「書について」
...またあまりにわずらわしき些末(さまつ)の詮索(せんさく)に堕するほかはないであろう...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...それは文学などの世界では極めてありふれた尤もらしい卑俗な常識に堕するのであって...
戸坂潤 「思想としての文学」
...寧ろその被覆のない真価を暴露して俗流の講話の段階に堕するものがないかどうか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...すぐ資本主義に堕するように思えるが...
戸坂潤 「読書法」
...少し筋の通った評論を企てる時には全く愚にもつかぬ評論家に堕するという事実は...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...何等か観念的な態度に堕するものと信じ切っているのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そうでなければスコラ的な学術僧院用語に堕する他ない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...さもなくば作品は低俗に堕する...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...実に下らない甘ったるいメロドラマに堕する危険も多分にありそうだ...
中島敦 「光と風と夢」
...従つてセンチメンタリズムに堕することからあぶない所で脱かれてゐる...
中原中也 「菊岡久利著「貧時交」」
...また時には才智と云へば云へる上滑りした智に堕する傾向を持つてゐるが...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...そこでは哲学は科学に堕するのである...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...精神世界における賤民の群れに堕するのだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...作は遊戯に堕するであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...昔大慧(だいえ)は禅が知に堕するのを恐れて...
柳宗悦 「工藝の道」
...それが無政府主義に堕することであり...
矢部貞治 「政治学入門」
...第三義以下のブチコワシ的説明に堕するので...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
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