...この意味に於いて自己に固執するもののみ始めて自らの主である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...なお家族制度を固執することに多分の便利が認められよう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...もつと物に執する心持を捨てなければなるまいて...
種田山頭火 「其中日記」
...□酒好きが酒そのものに執することに罪はない...
種田山頭火 「其中日記」
...あえて固執するつもりはないのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...固執するところがない故に損傷することがないので...
津田左右吉 「日本精神について」
...形式論理学を固執するか...
戸坂潤 「辞典」
...偶然な内容を固執する...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...実例という古めかしい理論に固執するならば...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...常に自説を固執することやフランス流の論理などを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一人称に固執する時には...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...これはある考えに固執するという愚かさから脱した生き方なんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あんたの意見にも固執するなってことだな...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...此故に善に執する者は二氏の行動を追及して社会の風紀を紊乱する者なりと云ふ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...明石は子を放すまいと固執する力が弱って行った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分にかけられた信用を地に堕すまいとする心から一そう呆んやりを固執するようになった...
矢田津世子 「女心拾遺」
...だから民藝に執する者は...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...大義に執する余り矯激にわたる弊のあることを知っていた...
山本周五郎 「新潮記」
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