...噛みつくように妻へ申しました...
芥川龍之介 「疑惑」
...突然噛みつくやうな勢ひになつて...
芥川龍之介 「地獄變」
...噛みつくようにこう云った...
芥川龍之介 「羅生門」
...もしもし……」探偵は送話口に噛みつくように叫んだが...
海野十三 「心臓盗難」
...何処でも手当り次第に引っかき噛みつくのであった...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...文句は一本々々次第に激しくなつて五本目などは噛みつくやうだぜ」「それが惡戯(いたづら)でせうか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さう言へば先刻(さつき)から見えないが」萬七は四方を噛みつくやうに見廻しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...舵へ噛みつく波のまっ白なしぶきを珍しがって眺めてゐた...
原民喜 「溺死・火事・スプーン」
...飛びあがるまいとして囲炉裡のふちに獅噛みつくのだが...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...彼はやをら馬のかたちで窓枠に獅噛みつくと...
牧野信一 「剥製」
...生きた人間にも噛みつくようになったと噂している者があった...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...――大聖寺平への斜面はアイゼンのツァッケが氷雪に噛みつくように素晴らしく利いて...
松濤明 「春の遠山入り」
...「何ですって! 坊さん! あの女を、連れ戻してしまうんですって?」婆さんは、噛みつくように、「へえ、そりゃあ、おまはんの気持も読めないわけではないさ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...よく草むらで捕えるときに指さきに噛みつくが...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...これも唱いながら噛みつくように喚(わめ)いた...
室生犀星 「幻影の都市」
...噛みつくようにこっちを見た...
山本周五郎 「落ち梅記」
...噛みつくような声を放って駆けて来たが...
吉川英治 「上杉謙信」
...悲鳴を上げて、犬は腹を見せて仆れた、しかし、屈しないのだ、すぐにまた、噛みつくように、山伏の後を追う...
吉川英治 「親鸞」
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