...人を喜ばすのが好きだったようだ...
太宰治 「正義と微笑」
...当時は夫を喜ばすために夫以外の人間にちょっとした好奇心を持ってみるのだ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...それからまた鹿狩(しかが)りの場に現われた貴族的なスポーツ風景は国粋主義の紳士淑女を喜ばすものであり...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...子供ばかりかむしろおとなの好事家(こうずか)を喜ばすに充分なものが多数にあった...
寺田寅彦 「火事教育」
...歸りトロイア軍勢と長く裾曳く女性らを喜ばすべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今恩愛の妻よりもむしろ鷙鳥を喜ばす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...芸術品の本務は人を喜ばすことだと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...せいぜいディーケのような変り者を喜ばすくらいのことである...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...見せて喜ばす可愛い女(ひと)があるんだねえ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...つまり公家らはかくして武家の名聞(みょうもん)心を満足させてこれを喜ばすと同時に己らの品位をば保ち得るものと思ったのである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...女を喜ばすための小細工をつべこべ言う必要はなさそうだな...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...又は今日の場合では一般購買者を喜ばすことができなければ文学は存続することは許されないからである...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...もう一人の悪党を喜ばす羽目になってしまった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...然し私の小説は沢山の方を喜ばすことは出来ないかも知れません...
牧野信一 「青白き公園」
...(a)わたしは気に入ることも喜ばすこともくすぐることも知らない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らを喜ばすのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...栗本鋤雲(じようん)の諸先生が新聞記者として多くの読者を喜ばすに至りたるは何故ぞ...
山路愛山 「明治文学史」
...それは己惚(うぬぼれ)でなくとも必ずお杉を喜ばすことだけはたしかなことだ...
横光利一 「上海」
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