...杉浦氏に連れ添つてゐる自分の妹を哀れむやうな眼つきをした...
薄田泣菫 「茶話」
...哀れむべきハリーは非常な滿足を覺えた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...ここで別れる彼を哀れむように自身もいつか自身の言葉に感傷を誘われたふうで話しつづけた...
徳田秋声 「仮装人物」
...結局人間的には哀れむべき不具者としか思えなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...人々は愛すべき又哀れむべき...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...「おとなしくしな」哀れむべし...
中里介山 「大菩薩峠」
...哀れむべし、長州遠征の壮士...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄は哀れむべき人だし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...レイブル博士が哀れむようにほほ笑んだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...哀れむべきではないか...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...哀れむべき存在とし残酷に扱われた人間としていることを作者が見のがしていないことである...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...哀れむべき者よと呼んでいる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人間というこの哀れむべき被造物が何かしらあの理解を越えた威力のようなものをその身に備えていると考えたのか? また我々のたよりない理解力にして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...哀れむべきすべての失敗はこの顛倒から来るのである...
柳宗悦 「工藝の道」
...「つまり鰯(いわし)の頭も信心というやつかね」「たわけたことを云ってはいけない」飯篠老人は哀れむように杢助を見た...
山本周五郎 「似而非物語」
...哀れむよりさきに厭らしさと怒りで震えるような気持だったが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...村人の信用を博するために骨を折っている一種の哀れむべき自家広告術ぐらいのものであろう...
夢野久作 「眼を開く」
...哀れむような微笑をたたえた...
吉川英治 「親鸞」
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