...從來如何ともす可からざる對照として儼存せしものは容易に融和する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...手古奈は茅屋の主人としても井戸端の主人としても能く調和する...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...アンリはかってにスペインと講和するぞといって女王をおどかすのが最上の策である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...農家の人たちもそれぞれに輪袈裟(わげさ)のようなものを首にかけて揃ってそれに和する...
高村光太郎 「山の秋」
...それ自身としては格別のものでもない軸物の何処が調和するのかと云えば...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...全国一斉に称和する予定で...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...従ってそういう点についての外来の知識は我々の現実の感情と調和する限りにおいて直に実生活に吸収せられ...
津田左右吉 「陳言套語」
...不自然と不自然が完全に調和するのである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...従ってリアリズムという他の本質的な永久の一側面と平行し又は一致して調和する処のものに他ならぬという説である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...名を捨てることによって時代の人心を緩和する...
中里介山 「大菩薩峠」
...代助はかくして双方を調和する事が出来た...
夏目漱石 「それから」
...――凡(すべ)てこれら先生の服装に調和するほどに...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...これを和する者はなかるべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それがちょうどいい工合(ぐあい)に事件と調和するときには...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...調和すると考へられるところに求められなければならぬ...
三木清 「歴史哲學」
...胃酸を中和する薬と...
山本周五郎 「季節のない街」
...世の中には律のような性情の妻と調和する人間があるかもしれない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...知識というものは変らぬものだと説く人間に親和することは...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
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