...從來如何ともす可からざる對照として儼存せしものは容易に融和する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...非基督教徒の兩派の社會主義者が相融和するか否かの問題に係はる』ことであるから...
石川三四郎 「浪」
...イタリアの賛美に調和する‥‥ここに永遠の泉があり...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...アンリはかってにスペインと講和するぞといって女王をおどかすのが最上の策である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...およそストーヴと名のつくもので日本座敷に調和するような形態のものは一つもない...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...』すると童子の群が天使のような声で唱和する...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...従ってそういう点についての外来の知識は我々の現実の感情と調和する限りにおいて直に実生活に吸収せられ...
津田左右吉 「陳言套語」
...不自然と不自然が完全に調和するのである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...急に互いの肩をたたいて相和するのだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...末広重恭の三氏を抑留する能はざりき曾て革新派の一大分裂を禦ぐ能はざりき大井憲太郎氏の一派を容るゝ能はざりき河野広中氏の一派を脱党せしめたりき星亨氏の強頂を制する能はざりき松田正久氏の剛直を融和する能はざりき時としては自由党をして四分五裂の危機に瀕せしめたることありき斯くして自由党は尾大不掉の状態を現出したりき其同化力の欠乏せる以て見る可し然るに大隈伯は之れに反し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...歌川豊春北尾重政の浮絵に比すれば布局は著しく簡明となりしに反してその設色はやや複雑にしかも大(おおい)に調和する所あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この背景(若し背景といふことが出来るならば)ぐらゐ邪魔にならず又多くの曲目とよく調和するものはない...
野口米次郎 「能楽論」
...始めて藝術的に美しく調和するので...
萩原朔太郎 「所得人 室生犀星」
...私的には緩和する役...
久生十蘭 「ノア」
...これを和する者はなかるべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...言葉と節とが調和する時と...
宮城道雄 「声と食物」
...あの色によく調和する色のコートを着ておめにかかりに出かけます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今噴水のささやきと木の葉のそよぎとに和する笑声を出してゐる此女...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
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