...そして頭の中のあらゆる濁ったものを吹き払うような気がした...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...雲霧を吹き払うあの南風が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の哄笑とそれを吹き払う風とが...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...夕暮れの寒風が楡(にれ)の最後の霜枯れ葉を吹き払うころになると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...脛吹き払う風も冷たい...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...十米突ぐらいまでの北西の風が帝都の煙塵を吹き払うの頃...
中里介山 「大菩薩峠」
...高い雲を吹き払うとき...
夏目漱石 「草枕」
...もどかしとばかりに吹き払う山嵐の...
夏目漱石 「草枕」
...散らされた嵐を呼ぼうとするそして全線の中で波立つ水平をめぐる気負った清新さと共に労働の鼓動をうたう青年舵手を見たそれは没落の腐り水を洗う新ネフスキー街の掃除夫牢獄の暗鬱を吹き払うさわやかな秋の青嵐―――わたしらはこの日本一のみず/″\しさをもつ詩人に...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...木立ちの下を吹き払う風の音を寂しく聞きながら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...憂(う)き思いを吹き払うは理性と知恵となり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鼻の表現ばかりは掻き消す事も吹き払う事も出来ないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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