...その下に入江をへだてて向きあうクイクイ岬要塞との間に...
海野十三 「火星兵団」
...女と向きあうようにその青い地に何か魚の絵を置いたメリンスの蒲団の上に坐った...
田中貢太郎 「青い紐」
...椋鳥がさわがしい・また一人となり秋ふかむみち・この里のさみしさは枯れてゐる稲の穂・案山子向きあうてゐるひさ/″\の雨・案山子も私も草の葉もよい雨がふる明けるより負子を負うて秋雨の野へひとりあるけば山の水音よろし・よい雨ふつた朝の挨拶もすずしく一歩づつあらはれてくる朝の山・ぐつすりと寝た朝の山が秋の山々秋の山へまつしぐらな自動車で改作追加あるくほどに山ははや萩もおしまい九月二十日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...・向きあうて湯のあふるゝを(湯田温泉で澄太君と)風はうつろの...
種田山頭火 「其中日記」
...向きあうて食べること(改作)十一月三十日快晴...
種田山頭火 「其中日記」
...のっそりと私と向きあう床几に掛けた...
久生十蘭 「海豹島」
...向きあう床几にやってきた...
久生十蘭 「海豹島」
...静かに立ってきて向きあう床几に掛けると...
久生十蘭 「海豹島」
...ケースをへだててサト子と向きあう位置にきていた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...サト子と向きあう主婦の座についた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...グッタリと向きあう椅子にかけた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...ふたりと向きあう椅子に掛けた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...向きあうと、かならずこういう形(かたち)になる夫婦なのである...
久生十蘭 「鈴木主水」
...向きあう位置に鶏を据えた...
久生十蘭 「春の山」
...事務机を挟んで教諭と向きあう椅子に掛けた...
久生十蘭 「母子像」
...安芸子はそしらぬ顔で向きあう椅子に落着いてしまった...
久生十蘭 「雪間」
...何とこの褐色の寂しい世に二つの心はさびしく対い合っていることであろう? 眠元朗は遠い世にあってはこうまで厳しい人間の心が向きあう息苦しさを感じなかったのに...
室生犀星 「みずうみ」
...嫁して来てから良人と二人きりで向きあうのはそれが初めてである...
山本周五郎 「日本婦道記」
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