...憎悪も利害の前には鋭鋒(えいほう)を収めるのに相違ない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...その光の中にすべての懐疑や懊悩がおのずと姿を収めるのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...それを眼に収めると...
梅崎春生 「黄色い日日」
...これを活用しその美果を収めることは出来ない...
大隈重信 「選挙人に与う」
...映画で同時に別々の場所で起こっている事がらの並行的なモンタージュによって特殊の効果を収める...
寺田寅彦 「映画芸術」
...広大な戦場や都市を空中写真によって圧縮してスクリーンのわく内に収めることもできれば...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...そうして必要なる程度での最良の効果を収めることに興味をもっていたように見える...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...それは聖僧の遺骸を収める箱の雛形とも云うべき形をして...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...水に酒を和して叮嚀に洗骨して別に造ってある石室(せきしつ)の墓に収める習俗を生むようになったのである...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...都合のいい効果を収める事が出来たかも知れない...
夏目漱石 「それから」
...さうして向後(かうご)独逸が成功を収めれば収める程...
夏目漱石 「点頭録」
...ただお上(かみ)に運上(うんじょう)を収める道具になるだけのことであるという観念を与えた...
新渡戸稲造 「自警録」
...そして彼をレンズにでも収めるように...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...剣を鞘に収める真似をして...
牧野信一 「毒気」
...この本に収めるに当たって全部書き改めた...
武者金吉 「地震なまず」
...「まず王朗の屍(かばね)を後陣へ収めるがよい...
吉川英治 「三国志」
...勝ちを収めることを思わねば」「待て……」後醍醐が仰せられた...
吉川英治 「私本太平記」
...結局酋長は毎年真珠百マルクの貢を収めることに定められ...
和辻哲郎 「鎖国」
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