...私にはこの厭わしい仕事に手をつける勇気がなかったのである...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...第二に省りみるも厭わしい...
伊藤野枝 「わがまま」
...そして不具者の私自身は身震いするほど厭わしいために...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...或るはなはだ厭わしい想像が浮かんだ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...そしてまたもや涙だ、倦怠だ、厭わしい生活だ、後悔だ、つまり更生のコの字もありはしないのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...そういうものに慣れて無感覚になっていない人の感覚には実に厭わしいものだった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その監獄は厭わしい処であった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そんなに厭わしいことでもなかった...
徳田秋声 「黴」
...厭わしい穢土の様...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...――私を厭わしい頑迷な...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...何とも云えず厭わしい気持で思い出された...
「海流」
...この厭わしい生に復讐しよう」こういってかくし持っていた剣を抜くやその胸につき立て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...父を子供たちにとって厭わしいものに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ある事柄がこの国で厭わしいことであるかと思うと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我々の霊魂は若い時よりもずっと厭わしい病気や不完全にかかりやすいように思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もし彼らとの交際が厭わしいならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「――じつに厭わしい」十左衛門は頷(うなず)いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...この生物は北方で囁かれる丘の伝説に描かれる怪物やヒマラヤでミ=ゴないし厭わしい雪男(*31)と呼ばれる怪物と疑いなく同一だった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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