...今にも絶え入るかと危ぶまれるような荒い息気(いき)づかいで夢現(ゆめうつつ)の間をさまようらしく...
有島武郎 「或る女」
...分裂にまで押し進みはせぬかと危ぶまれるほどでありましたが...
石川三四郎 「浪」
...幸吉の承諾がどうも危ぶまれる――など師匠の挨拶(あいさつ)...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...これはどうにもいけないと私にも危ぶまれるのだった...
豊島与志雄 「死ね!」
...その命の今日か明日(あす)かと危ぶまれる美しい姫君のやつれきった面影にも等しいではないか...
永井荷風 「霊廟」
...もしそれだったら科学というものの意味が本当に分っていないのではないかと危ぶまれる...
中谷宇吉郎 「科学と文化」
...と危ぶまれるほどであった...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...嬉しい中に危ぶまれるような気がして...
広津柳浪 「今戸心中」
...或(あるい)はそれが原因と成ッて……貴嬢にはどうかはしらんが……私の為(た)めには尤(もっと)も忌(い)むべき尤も哀(かなし)む可(べ)き結果が生じはしないかと危ぶまれるから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...支へてゐるのが危ぶまれる位ひに長く灰が溜つた...
牧野信一 「痴想」
...いつか家名を傷つけるようなまねをするのではないかと危ぶまれる...
山本周五郎 「末っ子」
...これでは伊達家の将来も危ぶまれるから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...どうなるかと危ぶまれるやうな期間が続いたが...
吉井勇 「老境なるかな」
...「義詮(よしあきら)が危ぶまれる」尊氏は...
吉川英治 「私本太平記」
...勝家には危ぶまれる...
吉川英治 「新書太閤記」
...今にも失神して横に仆(たお)れはしまいかと危ぶまれる...
吉川英治 「親鸞」
...お生命(いのち)も危ぶまれるような事になって――どうして...
吉川英治 「源頼朝」
...今にもと危ぶまれる病父も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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