...味噌漉(みそこし)の代理が勤まるというなんとか笊(ざる)もある...
芥川龍之介 「水の三日」
...資本入らずで大役が勤まるんだ...
有島武郎 「或る女」
...カメレオンの名代(みょうだい)ならYにも勤まる...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...―――そう云う役は誰にでも勤まる云うもんやあれへん...
谷崎潤一郎 「細雪」
...なんの役も勤まる女である...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...だが(庄吉が一人になりゃあ、一体、何うしてあいつは暮すつもりか? 富士春に養われて――深雪さんじゃ、そうは行かないし、と、いって、巾着切はできめえし、俺の前座は、勤まるめえし、勤めたって、前座の実入(みいり)じゃ二人暮しはできないし――)と、考えてくると、庄吉の恋も、仙波の家の運命と同じように、悲惨なものに、思えた...
直木三十五 「南国太平記」
...短気を出さないでよく奉公をしなくてはいけないよ」「うまく勤まるかどうだか...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこへ行ったって長く勤まるものか」「そうばかりもきまっていねえんだがな」「きまっていないことがあるものか...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで外交官が勤まるでしょうか」「こう云うんでないと外交官には向かないとさ」「人を……それで欽吾さんがどうなすったんですよ...
夏目漱石 「虞美人草」
...あれでよく学校が勤まるのね」「なに学校じゃおとなしいんですって」「じゃなお悪るいわ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それでお上の御用が勤まるかい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それくらいのことがわからんでよく御用聞が勤まるな...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...自分は到底奉公に行つても長く勤まる気づかひないと自分でも知つてゐたのである...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...まだ山男にも勤まると思う...
柳田国男 「山の人生」
...この屋敷なら勤まると思う...
山本周五郎 「あだこ」
...いまのこんなおれに勤まるもんじゃない...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...これくらいな図太さと沈着がなければ勤まるものではない――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...高家衆の役儀が勤まるものでない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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