...神の愛を第一前提としてその上に立ちし教理にして初めて値あるのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...そこで始めてほんとうの科学が初まった」というお題目のような命題の前提として引用される...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...これらの所説は畢竟(ひっきょう)するに人間霊魂非不滅論に導くべき前提としてルクレチウスのかなり力こぶを入れているところであるらしく見える...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...」葉子の口吻(くちぶり)から察すると、黒須は結婚の話を進めるというよりも、その前提として、葉子自身の結婚生活に入ってからの心構えについて、しっかりしたことを確かめておきたいという希望であろうということは、庸三にも気のつかないことではなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...)処が生物学になるとこの個体がその個体らしい特色を前提として登場して来る...
戸坂潤 「辞典」
...斯かる理解を前提として...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...それじゃ、前提として、叔母さんが金も得られず、隠し場所も知らないとしよう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...左うした嫉妬と絶望のどん底へ突き落される前提としてのトレイニングぢや...
牧野信一 「まぼろし」
...理解は批評の前提として必要である...
三木清 「如何に読書すべきか」
...それは歴史家にとつて多くの場合自覺されぬ無意識的な前提としてはたらいてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...それは認識可能の前提として古くから認められて來たところの...
三木清 「歴史哲學」
...それの可能な人は前提として誠実さ勤勉の資質がいるとツワイクは云っているが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...前提としてできているからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...必ず困難と抵抗とを前提としているように思われるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...通常は近代の議会政ないし民主政を前提としているもので...
矢部貞治 「政治学入門」
...民主政を前提として政権を獲得するには...
矢部貞治 「政治学入門」
...その前提として、「叡山(えいざん)を焼打ちし、将軍家を逐(お)った暴逆、信長を倒せ」と、風当りを強めて来ることも疑いない...
吉川英治 「新書太閤記」
...水滸伝は一名を北宋水滸伝ともいわれるように、徽宗皇帝治下のそうした庶民世間の胎動(たいどう)をえがいた物語なので、前提として、時勢の大河がどんな時点を流れていたか、それだけを知ればよい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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