...ついにその「敵」の存在を意識しなければならぬ時期に到達しているのである...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...いずれどこからかの到来物に相違ないと思って...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...一方には政論家が到る処で演説会を催し自由民権の思想を鼓吹(こすい)する...
大隈重信 「選挙人に与う」
...到着した列車のほうへ馳け去って行くのであった...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...ここへ到着してから九分たって死体となって発見されたのです...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...長い間あくがれて来たかの女に明後日は逢へる! それにしてもKは何んなに長くこの電報を打つ時の来るのを待つたであらう? その時が来たら? 何んなに嬉しいだらうと思つたらう? かれはそれを到るところで繰返した...
田山録弥 「海をわたる」
...自然の持つたやうな『愛』には到達することが出来ないものであるから……...
田山録弥 「エンジンの響」
...こんなふうには到底説明する事のできないような微細なところにあるようである...
寺田寅彦 「柿の種」
...且つ之れを確立するに於て周到なる意匠と慎重なる考慮を凝らし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...到着の期限は存外長引くかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...普通(ふつう)の人間(にんげん)に到底(たうてい)見(み)るべからざる一種(いつしゆ)の精彩(せいさい)が閃(ひら)めいた...
夏目漱石 「門」
...――到々あの恋しい女に捨てられてしまつた――私の心の動きはちよつと緩むと直ぐにその悲しみに眼醒める...
牧野信一 「痴想」
...これは一国の資本と人口とが引続き増加していくならばついには到達しなければならず...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...到底こつちは追つつかない...
三好達治 「オルゴール」
...そして到底奈何(いかん)ともすべからずと云ふに畢(をは)つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...深川本所は大出水でつぶれ家は到る所...
山本笑月 「明治世相百話」
...海水にズブ濡れのまま到翁の足下にひれ伏して三拝九拝しているのであった...
夢野久作 「近世快人伝」
...――が、天正十一年の姫路城下は、その例をやぶって、宵から万戸、戸をひらいて、道を掃き、かがりを焚(た)き、或いは金屏(きんびょう)に花を添え、軒に香を焚いて気を浄(きよ)めなどする者もあって、見廻りにあるいた騎馬の城士が、「それには及ばん」と、制しても、また、「御到着は、夜半か、或いは、それより遅くおなり遊ばすやもしれぬゆえ、お迎えには及ばぬぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
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