...別段何も特別なことはない...
...別段気にしなくてもいいよ...
...今回の企画は別段面白みがない...
...彼女には別段好意を持っていない...
...僕は別段疲れていないけど、早めに寝ようかな...
...別段不賛成が無い様だ...
石川啄木 「病院の窓」
...その晩寝(しん)につくまでは別段の異変も起らなかったのだが……しかし...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それとこれとの間に於いては別段...
太宰治 「黄村先生言行録」
...そうして、別段、ハミ出されたものもないらしいから、あのギッシリ詰まった一山の中へも、入れば入れるものだなと、兵馬は呆(あき)れ果て、自分がその中へ割り込もうという気には、どうしてもなれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段に恥かしい思いなんぞはなく進入することのできたのも...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段に有難い面もせずに腹へ落してしまう奴が面憎い...
中里介山 「大菩薩峠」
...これ以外、別段、野菜の附合せ物を入れたりするわけでもなし、砂糖、醤油、味噌、割下(わりした)といったような調味料は、いささかも加入されないが、肉そのものは、骨ごとよく煮上っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...別段催促もしなかったところへ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彼は別段物足りなさを感じ得なかった...
夏目漱石 「道草」
...別段抗議も申し込まずに打ち過ぎたのは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私は別段やけでもなく三本を飲んだ...
北條民雄 「発病」
...別段創作方面への野心があるわけでもなく...
牧野信一 「好色夢」
...自分には自分の口のにほいは解らないものだぜえ! そのことは別段それ以外に何の……いや...
牧野信一 「毒気」
...私は別段反らせもせず一層憤ツとした気味合ひで済してゐると...
牧野信一 「病状」
...彼は、それほど多量の酒を傾けてゐるにも関はらず、別段、饒舌にもならず、ほんとうに淋しさうに、ぼんやりと天井を眺めたり、腕組をして凝つと想ひに耽つてゐる様子であつた...
牧野信一 「露路の友」
...別段に大それた自負を抱くといふほどのこともなかつたが...
牧野信一 「わが生活より」
...別段何の動搖も無い...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...それとても別段に藤六の死因とは関係がありそうに思えなかった...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
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