...姉(ねえ)さんが、初々しい、しおらしい事を、お聞きなせえ、ぽうッとなって、(まあ、あんな事、私は奉公人なんですよ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...あるいは初々しい花に...
泉鏡花 「絵本の春」
...初々しい牧歌的なものだったのでしょう...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...夕方には初々しい深紅に咲き開いた...
永井隆 「この子を残して」
...初々しいセルの着物にお下げの髪を垂した清楚な小娘を...
中村地平 「悪夢」
...新しい木綿着物のそれも紅をぼかしたうこん染の袷か何かを着ている初々しい花嫁の姿を描きとってある...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...初々しいうちに確(しつか)り味のある娘で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼女がつくらずして可憐であり初々しいのだ...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...初々しいおもかげが...
林芙美子 「浮雲」
...赤ん坊の泣き声のような初々しい文字が瞼に光る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...里子の初々しい姿がしつこく眼の中をうろつきまはつてゐる...
林芙美子 「瀑布」
...心がそれに向つて激しい鼓動をして――さぞ黎明の初々しい勇ましさが有つた事であらう――ゐる時に...
水野葉舟 「言文一致」
...重吉とサヨが結婚して間もなかったころの初々しい朝の目覚めの中へ...
「朝の風」
...このよろこびの中には何とも云えず新鮮で初々しいものがある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自分の方を!)それどころか悧溌そうなふっくりと初々しい可愛いはっきりした娘さんです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...眉の初々しい若者だ...
矢田津世子 「凍雲」
...更に新鮮で初々しい...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...シビル・ヴェンは未だ初々しい内気な娘であった...
渡辺温 「絵姿」
便利!手書き漢字入力検索