...事実世間でいわゆる「物知り」なるものは、雑誌の広告や、新聞の切抜きや、あるいは往来でくばるビラみたいな物を沢山集め、他人が忘れたか、又は全然看過している種類のインフォーメーションを、豊富に持ち合している人間であるらしい...
石川欣一 「可愛い山」
...内外新聞の外交に関する事項は細(つぶ)さに究めて切抜きを保存し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...兄は理学士なのですが、学校の先生にも成らず、毎日洋書を読んだり、切抜きをしたり、さもないときは、籐椅子(とういす)に凭(もた)れ頭の後に腕を組んでは、ぼんやり考えごとをしていました...
海野十三 「崩れる鬼影」
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江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...一枚の切抜きを又一枚の別のいろ紙の上に貼(は)りつけ...
高村光太郎 「智恵子抄」
...一切抜きにしよう...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...切抜きや楽書でいっぱいだ...
林不忘 「安重根」
...そういったようなデリケートな細工などは一切抜きにして全く荒削りの嘆きの天使ができあがっているようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...民衆のブルジョア・デモクラシー的発展やその政治的自主独立性の獲得等々という現実的に面倒な問題は一切抜きにして...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...新聞の切抜きも、一枚の紙に一テーマをはりつける法で、すでに鉄のファイルに二十七箱、ずらりと並んで人々の利用に供しており、三宅坂の元参謀本部跡の分室の閲覧室の一つの偉観となっているのである...
中井正一 「国会図書館のこのごろ」
...参考にしたいと思う種々の切抜き記事について...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...小さい新聞の切抜きをもって...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...切抜き……極彩色(ごくさいしき)の凧ばかりのなかで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...対島の伜が送ってよこした“ダーヴィン日報”の切抜きを」「受取った」「モラル・インサニテイ(悖徳性)の犯罪...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...旅中の新聞雑誌の切抜きをスクラップブックに貼り込む...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...理屈は一切抜きにしているのさ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「古き小画」の新聞切抜きが見つかって...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...報知新聞は漢字を制限し、ところどころ、切抜きの中にも、かん布摩さつ、機能こう進、昇コウなどと読み難い綴りがある...
「一本の花」
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