...分厚いどんちょうの端からたれ下がっているひもを...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...きたない焼酎屋で俺は分厚いコップを傾けていた...
高見順 「いやな感じ」
...分厚い札たばを持返った話をきき...
田中英光 「野狐」
...その洞穴の左右には分厚い小鼻の肉がありました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...前にのべられた半紙綴(つづり)の分厚い帳面を取上げて見ると...
野村胡堂 「百唇の譜」
...あんたの分厚い鎧を脱ぐんだ! 私にはよく分かる...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この頭とこの顔は分厚い胸と釣り合って...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...スリム氏が分厚い胸板を広げ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...分厚い上着のボタンを掛け...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...爆発力でまさに分厚い霧のカーテンに穴が開いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...古檀紙の分厚い黄色がかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...分厚い綾織でその名を成したのは「八反(はったん)」であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...分厚い手紙が、指先を放れて、窓障子の間からぱさりと音をたてて落ちました...
山下利三郎 「流転」
...分厚い白木の棺の蓋を開きますと...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...左手に分厚い札束を抓(つま)んで軽く上下に振り動かしている...
夢野久作 「冥土行進曲」
...分厚い縦隊を押迫(おしせば)め...
吉川英治 「上杉謙信」
...……分厚い肩を屈(かが)め気味に...
吉川英治 「私本太平記」
...いわゆる胴田貫(どうたぬき)という分厚い刃金(はがね)である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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