...とうとう分厚い原書をパタリと閉めてしまった...
海野十三 「地球盗難」
...分厚い札たばを持ってきて...
田中英光 「野狐」
...黒光りのする分厚い板の縁側の外には...
谷崎潤一郎 「細雪」
...坑夫の使う燭台は分厚い鉄でできていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...分厚いこの鰭を、ゴム膜のように、ゆっくりと、微妙に動かしながら、巨大な魚体の安定を保っているのである...
中谷宇吉郎 「異魚」
...相手の意志は分厚い城壁を前にした大砲の弾のように砕け落ちてしまう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...圭介の母からいつも分厚い手紙を貰っても...
堀辰雄 「菜穂子」
...スリム氏が分厚い胸板を広げ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...爆発力でまさに分厚い霧のカーテンに穴が開いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...うしろに置いてあった分厚い革鞄(かわかばん)を引き寄せると...
山川方夫 「お守り」
...ただ分厚い近眼鏡の下から...
夢野久作 「木魂」
...ハンドバッグの中から分厚い札束を掴み出すと...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...……十一時を打ち終りますと同時に、眼の前の闇黒の中で、何かしら分厚い、大きな木の箱を閉したような音がバッタリと致しますと、間もなくパアッと大光明がさして、眼も眩(くら)むほどギラギラと輝やくものが、そこいら中一面にユラメキ現われました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...分厚い白木の棺の蓋を開きますと...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その下敷になっていた分厚い棺の蓋を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...分厚い庶民層のことだ...
吉川英治 「折々の記」
...……分厚い肩を屈(かが)め気味に...
吉川英治 「私本太平記」
...それは分厚い一ト束(たば)にもなる反古の量(かさ)だったので...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??