...二十人近くの男女が口から出放題の戯談(じようだん)やら唄やらで賑つたものだ...
石川啄木 「刑余の叔父」
...」と出放題な事を云う...
泉鏡花 「婦系図」
...参詣人が来ると殊勝な顔をしてムニャムニャムニャと出放題なお経を誦(ず)しつつお蝋(ろう)を上げ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...稼(かせ)ぐものあれば遊(あそ)ぶ者あり覚(さ)める者あれば酔(ゑ)ふ者あるが即ち世(よ)の実相(じつさう)なれば己(おの)れ一人(ひとり)が勝手(かつて)な出放題(ではうだい)をこねつけて好(い)い子(こ)の顔(かほ)をするは云はふ様(やう)なき歿分暁漢(わからずや)言語同断(ごんごどうだん)といふべし...
三文字屋金平 「為文学者経」
...緑平老に……出放題になりたいといふあなたが出放題になれないで...
種田山頭火 「其中日記」
...」白井は出放題にこんな事を言つて...
永井荷風 「来訪者」
...「出放題をいうものじゃありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵も多年この道で飯を食い、天下のお膝元で十八文の道庵先生といえば、飛ぶ鳥を落したり、落さなかったりしているのですから、医学と密接の関係がある本草(ほんぞう)の学問に於ても、そう出放題や、附焼刃ばかりで通るものではありますまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...勝手な出放題を並べていると...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...成立せぬ出放題の広言であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...老人はまるで歯の浮くやうな出放題をならべ立てたものぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...夫の米(べー)リンスキー(魯国の批評家)が世間唯一意匠ありて存すといわれしも強ちに出放題にもあるまじと思わる...
二葉亭四迷 「小説総論」
...そんな出放題は吹かなくなるべえよ...
牧野信一 「月あかり」
...出放題に照子を嘲笑しようとするのだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...出放題(でほうだい)なにくまれ口をたたいて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...冷飯くい」出放題に罵(ののし)った...
吉川英治 「新書太閤記」
...口から出放題なことを言いはしまい」「それなら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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