...遂におのが一人の愛児をもさし出だして...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...彼はそこに生き甲斐のない自分を見出だした...
有島武郎 「An Incident」
...われは忽ち彼媼の側にあるを思ひ出だして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...(かの身材小さき男は冰(こほり)の如き短劍を拔き出だして手に持ちたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...夕刻より海上へこぎ出だしたれど...
井上円了 「おばけの正体」
...そこから多量に瓦斯(ガス)が出だして...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...母山羊帰りて之を聞き、途に眠り居る狼の腹を割きて、尚生き居たる、食われし六つの子を、取り出だし、代りに石を入れ置きしに、狼は之を知らず、目覚めて後、水を呑まんとて、井に行きしが、石の重さに絶えず、水中に陥りて死す...
高木敏雄 「比較神話学」
...豫算編製の創意を出だしたるものは大隈伯に非ずや始めて統計事業を成案し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...別に新機軸を出だして政局の進転を計らむとせり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...小さな蓮の芽が出だしたけれども...
豊島与志雄 「蓮」
...自分が偶然あの女を見出だしたのは全くこの一瞬間にあった...
夏目漱石 「行人」
...「どげんしなさったな? 出だしと結びとが...
火野葦平 「花と龍」
...およそ我が国の学者として大いに資産を作り出だしたるものを見ず...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...ただ俳句十七字の小天地に今までは辛(かろ)うじて一山一水一草一木を写し出だししものを...
正岡子規 「俳人蕪村」
...匂は急に悲しき聲を出だして叫びぬ...
正岡子規 「花枕」
...件(くだん)の男名は象護を出だし...
南方熊楠 「十二支考」
...私の家の隠居家に来ていた婆さんのことを思い出だした...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...私の家の隱居家に來て居た婆さんのことを思ひ出だした...
吉江喬松 「山岳美觀」
便利!手書き漢字入力検索