...「時」と「さだめ」の酒(さか)つくり搾り出だしし一(いち)の酒...
伊東静雄 「詩集夏花」
...風俗に関したる種目のみを取り出だし...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...夕刻より海上へこぎ出だしたれど...
井上円了 「おばけの正体」
...車をと言ひ出だしたれど...
大町桂月 「水戸觀梅」
...それかの今日に存在する浄瑠璃(じょうるり)院本(まるほん)なるものは実に封建思想の産物にして実にその真相を描(うつ)し出だしたる明鏡なり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...乃ち憲政党内閣が此の事情によりて遂に破壊せられ其の自然の結果として閣下の内閣を造り出だしたるも亦豈偶然ならむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これより大事件の後(あと)に起る余瀾(よらん)を描(えが)き出だして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...半は市中の富豪より出だして...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...匂は急に悲しき聲を出だして叫びぬ...
正岡子規 「花枕」
...(『十論』の引例に出だしたる外)古池の句を批評したることなし...
正岡子規 「古池の句の弁」
...屹(きつ)と案じ出だしたる事あつて...
南方熊楠 「十二支考」
...件(くだん)の男名は象護を出だし...
南方熊楠 「十二支考」
...往々ある事とぞとありてその図を出だし...
南方熊楠 「十二支考」
...蘭軒が菜の花を送つた事実を見出だし...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この斷案に斷案をかさねて出だしたる眞理は...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...あるいはその中(うち)にも契合点(けいごうてん)を見出だして...
森鴎外 「渋江抽斎」
...警(いまし)めて門(かど)より我身を押し出だしし12055腕(かいな)に頼りて願ひまつる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...緋(ひ)の淡き地におなじいろの濃きから草織り出だしたる長椅子に...
森鴎外 「文づかい」
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