...兎にも角にも心の底に強い頼みが出來た...
石川啄木 「鳥影」
...兎にも角にも藤の森まで参るようにと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...兎にも角にも河内介は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...『写実』と言ふことは、兎にも角にも、紅葉其人の旗幟であつた...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...兎にも角にも早く其の人に會つて腕を比べたいとあせりつつ...
中島敦 「名人傳」
...岸が高いのに水が淺いといふのであるから兎にも角にも川をのぼつて行くことにした...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...何の望みもない村松金之助に取っては兎にも角にも救いの神でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...兎にも角にも、一つの事件を嗅ぎ出すと、柄の無いところに柄をつけ、半分以上は誰かに対する嫌がらせの記事を、三段でも五段でも捏(でっ)ち上げる特別な腕を持っていたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...兎にも角にも劬(なだ)めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は、兎にも角にも、宥(なだ)め勵まして引揚げる外はなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも話の順序を立てさせました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にもお弓を久吉に會はせる手順だけはつきました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも親分のところへ持つて來たのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも宙を飛びました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十月の素袷(すあはせ)、平手で水つ洟(ぱな)を撫で上げ乍ら、突つかけ草履、前鼻緒がゆるんで、左の親指が少し蝮(まむし)にはなつて居るものゝ、十手を後ろ腰に、刷毛先(はけさき)が乾(いぬゐ)の方を向いて、兎にも角にも、馬鹿な威勢です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも水神の森の中の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも今の女子をして文明普通の常識を得せしめんと欲する者なり...
福沢諭吉 「新女大学」
...そして兎にも角にもその山の頂上...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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