...兎にも角にも心の底に強い頼みが出來た...
石川啄木 「鳥影」
...〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜兎にも角にも...
石川啄木 「弓町より」
...兎にも角にも関白やその一族たちの非業(ひごう)な殺され方に同情を寄せ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...兎にも角にもさういふ家に住まはれる身になつたかの女の幸福を喜んだりした...
田山花袋 「道綱の母」
...兎にも角にも頭には西洋の帽子を戴き足には伝来の下駄はく国の人心誠に早やわからぬというこそ知らざるを知らずとする金言のたぐいなるべけれ...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...もう一日捨てゝおいたらとてもよりつからぬといふので隣近所と「イヒドリ」をして兎にも角にも一日に摘みあげる手筈をした...
長塚節 「芋掘り」
...然し兎にも角にも昨日の浦を見おろしながら美人と噺をした...
長塚節 「佐渡が島」
...兎にも角にも、一つの事件を嗅ぎ出すと、柄の無いところに柄をつけ、半分以上は誰かに対する嫌がらせの記事を、三段でも五段でも捏(でっ)ち上げる特別な腕を持っていたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...兎にも角にも小僧を走らせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも劬(なだ)めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十一といふと、その頃の相場では少し薹(たう)が立ちましたが、兎にも角にも、美しい娘盛りのお萬が、土藏の中、――丁度階子段の下のあたりで巨大な唐櫃(からびつ)の下敷になつて、石に打たれた花のやうに、見るも無殘な最期を遂げてゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも、後の世の歌麿、清長、豐國にもない、それは不思議な嬌態で、等身大の極彩色の美女が六人、滿身の媚(こび)を傾(かたむ)け、その魅力を鬪はせ、前から後ろからくね/\と觀る者に呼びかけるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも親分のところへ持つて來たのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――兎にも角にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にも大したものですぜ親分」「それ丈けのものを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十月の素袷(すあはせ)、平手で水つ洟(ぱな)を撫で上げ乍ら、突つかけ草履、前鼻緒がゆるんで、左の親指が少し蝮(まむし)にはなつて居るものゝ、十手を後ろ腰に、刷毛先(はけさき)が乾(いぬゐ)の方を向いて、兎にも角にも、馬鹿な威勢です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三最初に佐久間町の丹波屋(たんばや)に行つた平次は、一人息子を亡くして、悲歎にくれてゐる兩親を慰めて、兎にも角にも、伜の清次郎の死體を見せてもらひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎にも角にもつかで」...
堀辰雄 「七つの手紙」
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