...然(しか)るに野心を充たすための計画は浮んで来ても...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...やっと食堂の片隅に椅子を見出してそこで空腹を充たす...
高浜虚子 「丸の内」
...それが洋画家の足りないところを充たすことが出来さうだといふことになつた...
田中貢太郎 「青い紐」
...他のあらゆる物體を排する如くに空間を充たすところの性質を有するもの...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...主観的な意欲が客観的な条件を充たすのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...歴史的社会の或る必要を充たすことに外ならない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...文学的に充たすものが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...この空虚を充たす何よりもの好材料ではないか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...単位をすら充たす事の出来ない出来損(できそこ)ないでなければならない...
夏目漱石 「学者と名誉」
...是等は一は其性質により(性質とは遺伝を重とし教育にもよるべし)二は其習慣により(習慣とは不適当なる文字なれども幼児より外部即ち四囲の境遇又は自然の薫陶などにて習慣となりたるなり)三は其境遇による(此境遇とは其慾を充たすべき方法の備はり居ると然らざるなり...
正岡子規 「読書弁」
...その羊肉のみで当分腹を充たすに足る時は人児は無益に殺されず...
南方熊楠 「十二支考」
...満足は何であるといえば覚悟の範囲を充たすという事です...
村井弦斎 「食道楽」
...この理想を充たすためには...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...信濃川の水はいかに多くてもあれだけの広い低地を充たすには足らない...
柳田國男 「地名の研究」
...肥料を加へてまた滿面に水を充たす...
吉江喬松 「山岳美觀」
...時を充たすやうにするために膨らまされ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...十分彼らの心情を充たすに足る大事業であるためであり...
和辻哲郎 「院展遠望」
...今の社会ではもはやそれを有効に充たす方法がないのである...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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