...妙にもの優しい女である...
芥川龍之介 「第四の夫から」
...外国人は、この国の人々が何をやるのにもゆっくりしているので、辛棒しきれなくなるが、彼等は如何にも気立てがよく、物優しいから、悪罵したり、疳癪を起して見せたりする気にはなれない...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...細面(ほそおもて)の女のように優しい顔が...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...何でそない口惜しい?」夫は出来るだけ優しいに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...好(え)い優しい人で...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...優しい天使さん、あなたの名前は何というのですか?」彼の語調と挙動との和(やわら)いだのに喜んで応ずるように、彼の娘は彼の前に跪いて、訴えるように両手を彼の胸のところへ差し出した...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その時周章(あわ)てたところで仕方がありませんから……あなたは信じて下さいましょうが……あの田舎の優しい母親をこちらへ呼び寄せて一つ家に住みたいのです...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...その瞳(ひとみ)はきわめて小さいがいたって物優しい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女はどこまでも優しい新妻(にいづま)であり...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...時にはこんな優しい姿をする時があるンですね」と云つた...
林芙美子 「秋果」
...優しいお嬢さんのたよりは男でなくてもいいものだと思う...
林芙美子 「新版 放浪記」
...うッて変った優しい御声は...
広津柳浪 「昇降場」
...水を越してきこえる遥かな笛の音にも似た珍らしい優しい歌が残っていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...その優しい人がますます恋しく思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...優しいこの継母(ままはは)はよく世話をして周囲にも気を配ることを怠らないのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あのような年若な童子にああいう優しい心が...
室生犀星 「あじゃり」
...愛の優しい埒(らち)をお前達の周囲(めぐり)に結(ゆ)うようにしよう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ずっと優しいよい方法で...
柳田国男 「故郷七十年」
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