...◎不信任案は僅々九票の差なりしとは云へ兎も角も政府黨の勝利に歸して否決となり西園寺内閣の運命は茲に強固なる基礎に置かれし如くなるも曩に總辭職の噂傳へられて其一角既に崩落し二十三日の議會に於ては現内閣成立當時の原則たる山西兩系の政治的均勢明白に破壞され...
石川啄木 「雲間寸觀」
...僅々二週間で和、白両国は降伏...
石原莞爾 「戦争史大観」
...電車の窓までの最短距離は僅々(きんきん)五十メートルしかなかったのだった...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...僅々(きんきん)八九ヶ月の間柄ではあったが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...停車場より僅々三町ばかりにして...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...僅々六七十円の俸給に甘んじていなくてはならぬのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...僅々三百五十頁のこの小冊子に於て...
高木敏雄 「比較神話学」
...X君夫妻の夫婦生活は僅々半歳にすぎなかったろう...
辰野隆 「感傷主義」
...独立したものの数nは僅々(きんきん)五つか六つになってしまう...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...兵丁の数は僅々たる定数に過ぎざるに至れり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...※ソクラテスからジイド迄、いやもつと前からジイド迄かも知れぬ、僅々七十年間に、一とわたり読破した我が日本の力といふものは、世にも恐ろしい力である...
中原中也 「よもやまの話」
...近い所では僅々三...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...其直轄の學校は誠に僅々にして生徒の數は數百に過ぎず...
福沢諭吉 「帝室論」
...無限の事物を僅々(きんきん)数年間の課業をもって教うべきに非ず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...僅々一二回負けたのみと言はれて居るが...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...私の記憶に残っている現存者は僅々(きんきん)左の十数氏に過ぎない...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...僅々十円乃至七円でも受け合われるという...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...これを文献も何も無い宿屋の二階で僅々(きんきん)二三週間の間に書き上げられた正木先生の頭脳と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索