...その最高能率を発揮して戦争に備えるために...
石原莞爾 「最終戦争論」
...寒い季節に備えるものは持ってきてなかった...
高見順 「如何なる星の下に」
...三十歳前後に至って始めて顔が赭(あか)く焼けて来て脂肪(しぼう)を湛(たた)え急に体が太り出して紳士(しんし)然たる貫禄(かんろく)を備えるようになるその時分までは全く婦女子も同様に色が白く衣服の好みも随分柔弱(にゅうじゃく)なのである...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...動物や植物には百千年の未来の可能性に備える準備が出来ていたのであるが...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...植物や動物はたいてい人間よりも年長者で人間時代以前からの教育を忠実に守っているからかえって災難を予想してこれに備える事を心得ているか少なくもみずから求めて災難を招くような事はしないようであるが...
寺田寅彦 「災難雑考」
...しばしば閣下の祈祷所に美しい新しい祭壇を備える費用を出し合ったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...万一に備える――とまで七兵衛がたどりついているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...蒙古軍の侵入に備えるためにその真似をしたのにあるといわれている位であるから...
中谷宇吉郎 「雑記」
...不意の闖入に備えるために障壁に凭れて眠ることにした...
久生十蘭 「海豹島」
...随身に弓の絃打(つるう)ちをして絶えず声を出して魔性に備えるように命じてくれ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「我々は霊魂を鍛練することによってあらゆる苦難に対して備えることができる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)我々が異常な場合に備えるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの頃はあらかじめ備える方法を提唱したのであったが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あらかじめ備える法などは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...民衆の用に備えることができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...郷倉は饑饉(ききん)に備える非常用の貯蔵米であり...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...夜の寒気に備えるようにしていたものであるが...
夢野久作 「眼を開く」
...それに備える手筈にかかった...
吉川英治 「三国志」
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