...わしは、実際、わしの住居(すまひ)を離れた事のない人間なのだが、人はわしの話すのを聞くと、わしは浮世の歓楽に倦みはてゝ、信心深い、波瀾に富んだ生涯の結末を神に仕へて暮さうと云ふ沙門だと思ふかもしれない...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...信心深い人達が彼等の教会なり神社なりを立てる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...しかし信心深い団体に属している彼の母堂が...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...信心深い世間の親たちが...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...当時の信心深い人々は...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...博学にして信心深い人であったが僧は狸に容易にだまされていた...
小泉八雲 田部隆次訳 「常識」
...信心深い老夫妻のお世話になることになつたのである...
種田山頭火 「行乞記」
...死んだ後まで多くの信心深い町の老婆たちに...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...信心深い老年の姑(しゅうとめ)とともに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...老寺男の平和な信心深い顔ではなくて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...伯母さんは毎朝仏様へお供物をあげる時に――それは信心深い伯母さんの幸福な役目であつた...
中勘助 「銀の匙」
...樽(たる)屋金兵衞殿はまことに信心深い結構な方で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕は實はゆうべから信心深いポオル・クロオデルの「マリヤへのお告げ」といふ戲曲を讀んでゐるところですから...
堀辰雄 「七つの手紙」
...(c)エジプト人は甚だ信心深い人民だが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...概して風習に信心深いところが見受けられます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...信心深い人ということになったのは...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そして彼の眼には信心深い淨らかさが宿つてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...あの海べの大きな寺でも信心深い人々がこの夜を徹しようとしているのだ...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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