...それまでの並々ならぬ困難をつぐなって余りあるものに違いなかったのでした...
石原純 「ガリレオ・ガリレイ」
...アレだけの著述をした上にこれだけの丹念な日記を毎日怠らず附けた気根の強さ加減は驚くに余りある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...この二つは惜しんでも余りある点だと云うことを...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかしなおかつ生活を支えて余りある金額であったから琴曲の教授などはどうでもよかったに違いなく弟子に対して鼻息の荒かったのも当然である...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...その一本が今晩の私のお菜として余りあるものであつた...
種田山頭火 「其中日記」
...察するに余りあるものがある...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...ムク犬の勇敢はそれを防いで余りあることを信ぜずにはいられません...
中里介山 「大菩薩峠」
...なお余りある葉裏に...
夏目漱石 「虞美人草」
...万債を償(つぐな)って余りあるものがあるだろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いかに二人を悩ましたかということは想像に余りある...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...人口を生活資料の水準に抑止して余りあるように...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これを纏(まと)めて一巻の書冊とした人々の労苦は察するに余りあるが...
柳田國男 「地名の研究」
...笑うに余りある自家撞着である...
柳田国男 「雪国の春」
...氏の力量人物を知るに余りある...
横光利一 「欧洲紀行」
...余りある土貨を吸い合う本国の吸盤となって生活しなければならぬのである...
横光利一 「上海」
...ゆったりとした腹中にその損失を償(つぐの)うて余りある或る成算(せいさん)がすでにできたかのような感を周囲の旗本にもいだかせた...
吉川英治 「新書太閤記」
...こういう市民の自治力で償(つぐな)われて余りあるのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...後者にこの租税を償って余りあるであろうからである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索