...或高い岩鼻をまはる時など、仰ぎ見ると、西日に當つて七色を映ずる虹の錦の樣なおほ瀧だ...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...神を仰ぎ見る時は...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...眼もくらみて仰ぎ見ること能はざれども...
大町桂月 「日月喩」
...この頃ならでは仰ぎ見るべくもない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ちょうど人間が空を仰ぎ見るのに都合のいい角度で空にあらわれる...
高村光太郎 「山の秋」
...それと同時にそういう所で仰ぎ見る空の色が以前よりも深く青く見えだしたような気がする...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...宛(さなが)ら山嶽(さんがく)を望むが如く唯茫然(ぼうぜん)としてこれを仰ぎ見るの傾きあるに反し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...仰ぎ見る空の深さ...
長谷川時雨 「水」
...スカァアを仰ぎ見る者はなかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...明りと云へば頭上の夜空に微かな星明りを仰ぎ見るのみであつた...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...遙かに下界から仰ぎ見るをよしとする...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...何んだか絶えず不透明なものを仰ぎ見るような眼付をしていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...ただ曇色ある空を仰ぎ見るような安らかなぼんやりした時のもとに過ぎて行くのみだった...
室生犀星 「みずうみ」
...門を通して仰ぎ見る日はもう二度と帰ってこないのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その人を仰ぎ見ることなどはとてもできなかった...
吉川英治 「大谷刑部」
...いま天文を仰ぎ見るに...
吉川英治 「三国志」
...師の顔を仰ぎ見る者はなかった...
吉川英治 「親鸞」
...優れた人物と自任する彼女がなお仰ぎ見るに価する人格である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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