...小生も亦其保守的傾向ある所謂(いはゆる)私徳に対して仰々しく倫理的評価など下すまじく候...
石川啄木 「渋民村より」
...それからそれと仰々しく述べ立てて...
石川啄木 「天鵞絨」
...仰々しくいうのは要するに農民自身が金をせしめんためだ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...仰々しく騒ぐのも大人げないと信じたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...「めっそうな!大尽(だいじん)のお墨附! めっそうな」仰々しく取り上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...もっともこんなことを仰々しく並べ立てても...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...仰々しく述べ立てる資格は全くないのであるが...
中谷宇吉郎 「神仙道と科学」
...この重大な一日をかけて仰々しく自問していた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それ程仰々しく考えねばならぬ訳が分からぬ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...私の家の方へあの方のお召車らしいのがいつものように仰々しく前駆させながらお近づきになって来られた...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...そんな扇が槍や陣笠や弓矢などがかゝげてある欄間の長押に仰々しく拡げて額になつてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...間もなくそれは写真入り三段抜きで仰々しく社会面へ報道された...
正岡容 「わが寄席青春録」
...その意味での歴史性について仰々しく語る人々のために彼は悲しみ...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...心にもないことを仰々しく申しのべることはきらいなのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(仰々しく驚く事)...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...全国の新聞紙に仰々しく掲載されていたものですからね……...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...「……これは」男の武者烏帽子(むしゃえぼし)と、黒い狩衣の両袖は、いやに仰々しく、道誉の前にヒレ伏して、「長々お待たせ申しておざる...
吉川英治 「私本太平記」
...ちと仰々しくはあらざるか」「さような態(てい)は見せませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
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