...――あれは人間(にんげん)の仮構事(つくりごと)ではないでしょうか……...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...』『竜宮(りゅうぐう)は矢張(やは)り海(うみ)の底(そこ)にあるのでございますか?』『イヤイヤあれは例(れい)によりて人間(にんげん)どもの勝手(かって)な仮構事(つくりごと)じゃ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...実際、中田の遊廓の一条は、仮構であった...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...私にそういう仮構をさせる余地を与えた...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...成程仮構物ではないがどのような点でも存在ではない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...現代が或る次の時代であると仮構することによって事物を論じることは許されない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...印象を仮構的に破壊することであり...
戸坂潤 「所謂批評の「科学性」についての考察」
...人々がこれを理由として吾々の概念――それは吾々が仮構したものではなくしてただ吾々が日常生活に於て指摘した事実に外ならない――の困難を見出したと想像するならば...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...実地演習というものはそれが単なる演習であって単に教育日程の上で仮構されたものに過ぎぬということを...
戸坂潤 「社会時評」
...勿論人も云うようにミンコーフスキーの世界空間は直観空間の内容規定の内に尽きない点に於て仮構に過ぎぬと考えられるかも知れない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...併し直観空間に対して仮構であるものが総ての意味に於て仮構であるのではない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...地は定形(かたち)なく曠空(むなし)くして黒暗(やみ)淵(わだ)の面にあり神の霊水の面を覆ひたりき――創世記黒暗(やみ)の潮 今満ちて晦冥の夜(よる)ともなれば仮構の万象そが※性を失し解体の喜びに酔ひ痴れて心をのゝき渾沌の母の胸へと帰入する...
富永太郎 「夜の讃歌」
...旦那衆もてなしの数寄(すき)をこらした仮構(かりがまえ)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...人物をギリシャ人に仕立てたりするあの仮構は...
中原中也 「思ひ出す牧野信一」
...この事実から眼をそむけて神と死後の生とを仮構するのは...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
...去レ垢吸レ膿の類は後世の仏家の仮構であろうというのならばわかるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...仮構談として見ても...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...他の物語中の仮構の人物である交野の少将を拉(らっ)し来たって源氏と対照させた作者の腕から見れば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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