...また隣の二階家の四角な影の二尺ばかり上に照る月にしろ...
犬養健 「愚かな父」
...境町の新築の二階家へ引越していった...
海野十三 「雷」
...すぐ傍の二階家が...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...近所の二階家(にかいや)を一けん借りて生活していた...
海野十三 「一坪館」
...赤瓦(あかがわら)に白壁の文化住宅式の小さな二階家で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...谷の開けて行く岸に沿うて、二階家、欄干、家毎にある温泉宿の古い看板などを持つた狭い村落が其前に開けた...
田山録弥 「草津から伊香保まで」
...今は荒廃した二階家がある...
外村繁 「落日の光景」
...燈影(ほかげ)の見えない二階家(にかいや)が立ちつづいていて...
永井荷風 「寺じまの記」
...其時代助は左右の二階家(や)が坂(さか)を埋(うづ)むべく...
夏目漱石 「それから」
...其の貧相な路次の中では異彩を放つ粋な小造りの二階家で...
西尾正 「陳情書」
...町の北寄りのヘンリ通(ストリート)に立つ木造の二階家で...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...「こちらでございます」老番頭の案内で、二階家の奧、取澄したやうな六疊の間に平次と八五郎は通されました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その空地にやつと二間(ふたま)の二階家をはさみ込んだのであるから...
長谷川時雨 「住居」
...棟の低い二階家が一軒あるばかり...
久生十蘭 「魔都」
...幅広の四つの窓しかない低い二階家を心に描いてごらんなさい...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...その崖のふちの新しい二階家の――どうしたことか...
牧野信一 「春」
...東大地球物理学教室の下にある古びた二階家がそれである...
武者金吉 「地震なまず」
...小粋な二階家造り...
吉川英治 「大岡越前」
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