...殆(ほとん)ど憐(あわれ)みを乞うように何か笑ったりしゃべったりした...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...私は非常によい折と思うて令兄に乞うて氏の墓所に參し...
今井邦子 「伊那紀行」
...曾はおそろしくて哀れみを乞うて泣いた...
田中貢太郎 「続黄梁」
...直ちに檀那寺へ急いで寺僧に息子の告白の一切を話して助力を乞うた...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...地面に座って三味線を弾き銭を行人に乞うている老婆がある...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...三度四度案内を乞うて漸(やっ)と出て来たのを見れば...
二葉亭四迷 「平凡」
...天井の高い古風な台所のほうから案内を乞うた...
正岡容 「寄席」
...こんな乏しい当てにならぬ救済を乞う必要を避けるために非常な努力をしている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...うす汚れた、目立たない建物で、案内を乞うと、唯一人で暮してると見えて當のNがすぐに出て來た...
三好十郎 「肌の匂い」
...第五十二章 古人のつましさについて(a)アフリカにおけるローマ軍の大将アッティリウス・レグルスは、カルタゴ人に勝って光栄のただ中にあったのに、本国に手紙を送って、全体で僅か七アルパンばかりにしかならない自分の地所の管理を頼んでおいた小作人が農具を奪って逃走したことを訴え、かつ妻子が困っているといけないから帰国してその始末を致したいと、暇を乞うた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どんな場合にみ名を呼び神助を乞うにしても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...乞う、そちの信じるところを忌憚(きたん)なく聞かしてくれい」呉の大賢といわるる魯粛(ろしゅく)は、孫権から直々にこう問われた...
吉川英治 「三国志」
...よろしく百歩の田地をわが君に乞うて...
吉川英治 「三国志」
...「和を乞う? ……将軍のわしから...
吉川英治 「新書太閤記」
...乞うて主君からもらいうけた信長の四男次丸(つぎまる)(秀勝)のことである...
吉川英治 「新書太閤記」
...柳沢吉保(やなぎさわよしやす)に乞うて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...また人格に対する批判を乞うのが子貢であった...
和辻哲郎 「孔子」
...トルレスに直接の命令を乞うた...
和辻哲郎 「鎖国」
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