...これから支度をするのにそう手早くできてたまることかなと婆やは思いながらもせわしない気分になって丸っこい体を転がるように急がせた...
有島武郎 「星座」
...丸っこいのは特別に巾着ナスと言うのだそうです...
梅崎春生 「凡人凡語」
...ある時ぽつぽつした彼女一流の丸っこい字で...
徳田秋声 「縮図」
...」丸っこい眼を宙に見据えてる彼女の様子こそ...
豊島与志雄 「庶民生活」
...その丸っこい体型が油断のならない鋭敏さを語っている男爵が言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...薄穢く丸っこいところから...
宮本百合子 「明るい海浜」
...昨日丸っこい小さい小包が着きました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すこし上等の料理には茶色の丸っこい松露のようなマッシュルームをつかい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...血糸の綾(あや)がすけてみえる丸っこい鼻の頭には...
矢田津世子 「女心拾遺」
...丸っこい眼と笑靨(えくぼ)を持った年少の可憐(かれん)なる武者と...
吉川英治 「黒田如水」
...丸っこい顔に、どこか子供っぽい眼をしていて、それで毛が強(こわ)いので、髯(ひげ)を剃(そ)った後は、よく顎(あご)に血をふき出している...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...『おやっ?』勘平の丸っこい眼が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...横肥りで顔の丸っこい若者で...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その丸っこい眼が...
吉川英治 「松のや露八」
...船の舳から丸っこい動物の影が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...腰きりの野良着に、泥まみれな脚絆(きゃはん)を穿(は)き、一本の野差刀(のざし)を腰にぶちこんでいるが、丸っこい顔に、そそけ立つ髪の毛を、眼尻あがりに藁でつかね、背は五尺五寸に足るまいが、胸の肉づきといい、足腰のよく地にすわっている動きといい、一見、(こいつ曲者(くせもの))と感じないでいられないものを武蔵は先に見ていたのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...八かな」「面(おも)ざしは」「どっちかといえば丸っこい――そう背は高くなかったな」「ふム……」「来なかったかい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...丸っこい眼をしばたたき...
吉川英治 「宮本武蔵」
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