...象徴(かたど)り成りぬる栄(はえ)のさまか』と中天の明月に浩歌(かうか)したりし時...
石川啄木 「閑天地」
...忽然(こつねん)として中天(なかぞら)赤く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...太陽は中天に赫々(かくかく)と輝いていた...
海野十三 「空中墳墓」
...私も子供の頃夏になると谷中天王寺の森の中を夢中に馳けまわって彼をつかまえた...
高村光太郎 「蝉の美と造型」
...噴煙を中天に立ち昇らせ...
豊島与志雄 「自由人」
...中天はまだ薄暗く見え...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...中天は既に明るいが...
豊島与志雄 「憑きもの」
...中天はもう青く冴え...
豊島与志雄 「憑きもの」
...中天を蔽っていた巖のような黒雲が...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...いと高きにある者、最高点にある者、頂にある者、中天にある者、地上に多くの光を送る者、彼らの目もわずかしか見えないのか、よく見えないのか、あるいはまったく見えないのか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...谷中天王寺は明治七年以後東京市の墓地となった事は説くに及ぶまい...
永井荷風 「上野」
...月はちょうど中天に近く...
中島敦 「環礁」
...中天を鱗雲が、非常な速さで南から北へ過ぎて行く...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...中天たかくそそり立つ怪天魔の像は...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...五日月はもう白々と中天に懸つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中天に昇つた良い月を眺めながら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...先ず博文館の太陽が中天に君臨して...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...――その中天には...
吉川英治 「私本太平記」
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