...私の俥(くるま)が両国橋(りょうごくばし)の上を通る時も...
芥川龍之介 「開化の良人」
...……両国橋の袂(たもと)にある表忠碑も昔に変らなかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...両国橋をくぐって来た川蒸汽はやっと浮き桟橋へ横着けになった...
芥川龍之介 「本所両国」
...私は永代橋(えいたいばし)の鉄橋をば却(かへつ)てかの吾妻橋(あづまばし)や両国橋(りやうごくばし)の如くに醜(みに)くいとは思はない...
永井荷風 「水 附渡船」
...太鼓を叩く前座の坊主とは帰り道がちがふので、わたくしは毎夜下座の三味線をひく十六七の娘――名は忘れてしまつたが、立花家橘之助の弟子で、家は佐竹ツ原だといふ――いつも此の娘と連立つて安宅蔵(あたけぐら)の通を一ツ目に出て、両国橋をわたり、和泉橋際で別れ、わたくしはそれから一人とぼ/\柳原から神田を通り過ぎて番町の親の家へ、音のしないやうに裏門から忍び込むのであつた...
永井荷風 「雪の日」
...両国橋をうろついてるんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここから見れば、両国橋の側面は、その全体を見ることもできるし、橋の上の人の提灯も、橋の下の舟の提灯も、絵に描いたように見えるけれども、それを眺めているのではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほんものだということで両国橋の太夫元が...
中里介山 「大菩薩峠」
...両国橋を渡りながら腕を組んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...両国橋を歩いて行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...満両国橋をあっといわせることはお手の物だという得意があっただけに...
中里介山 「大菩薩峠」
...今では両国橋の一座は手代の方に任せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...両国橋の上にかかったのはもう宵の口...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そうなると、岡っ引より武者修業を差向けた方がいい」「口が悪いな親分、もっともここから向う両国までは一と走りだから、涙の乾く前に着くかも解らない」二人は無駄を言いながら、朝の街を飛ぶように、両国橋を渡って、地獄極楽の見世物の前に立った時は、もう気の早い客が、五六人寄せかけておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...両国橋を渡って逃げたということであるから...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...「玉屋」「鍵屋」そのたび両国橋上では...
正岡容 「小説 圓朝」
...両国橋のほうへ向って歩きだし...
山本周五郎 「ひとでなし」
...*両国橋も以前は吉川町通り...
山本笑月 「明治世相百話」
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