...世の常の坊主ではありますまい...
芥川龍之介 「報恩記」
...渠の嘗(かつ)て逢つた様な近づき易き世の常の女であつたなら...
石川啄木 「鳥影」
...世の常の老人の如く...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...その世の常の銀盆を...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...何となく世の常(つね)ならず見えたことであった...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...世の常の睦まじい夫妻のやうにしてあるいても誰にも眼をつけられないために...
田山録弥 「モウタアの輪」
...世の常の女性にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...初子は親の愛を専らにするが世の常である...
西田幾多郎 「我が子の死」
...世の常の目出たいずくめの背景の中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世の常の袷とはまったく違っていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ただ一命をさえ棄つればよきものと思うは不文不明の世の常なれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...世の常の用をばげに問はざるべけれど...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...世の常の人がするようにそれをみんなに強いはしない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「あやかしの鼓(つづみ)」の由来を書いていい時機が来たから……「あやかし」という名前はこの鼓の胴が世の常の桜や躑躅(つつじ)と異(ちが)って「綾(あや)になった木目を持つ赤樫(あかがし)」で出来ているところからもじったものらしい...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...その病態(さま)世の常ならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どこやらに聞える仙楽(せんがく)も喨々(りょうりょう)と世の常ではない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...世の常並(つねなみ)に」「あの瓶(へい)の挿梅(さしうめ)は...
吉川英治 「源頼朝」
...世の常の者ならば...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索