...不届き千万である...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...「もし王をしておれに対するこのような不届きなことをさせる者が...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...逐電(ちくでん)した不届き至極な奴め...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...不届きにも自分をからかいに来たのだと思ったもんだから...
久生十蘭 「魔都」
...混雑につけこんで何か仕事をしようとたくらんでいる不届き者もないとは限らぬという具合です...
平林初之輔 「祭の夜」
...いろいろと御用を仰せつけられましたついでに、こうしてここに奥様をお置きになっていらっしゃって、夜中でも夜明けでも御用には私らが宇治にいるのであるからと思召して、京のお邸から宿直の侍などはおよこしにならなかったところが、このごろになって、こちらの女房衆の所へよその人が通って来る話を聞いた、不届きだ、宿直に行っている者は出入りの人の名を聞いたはずだ、知らないで門を通すはずはないではないか、何という人が来たのかとこうお尋ねになったのですが、私は何も承知しないことですから、私は重い病気をしておりまして、そんなことのありましたのも、来た人はだれかということも存じません...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人倫にそむく不届きな女である...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「ここな不届き者っ」と...
吉川英治 「三国志」
...不届きな怠け者だ...
吉川英治 「三国志」
...他国にわが名を辱(はずかし)めた不届き者は...
吉川英治 「三国志」
...――憚(はばか)りもなく、左様な放言して怯(ひる)まぬ馬鹿者だから、わしは汝を、不届き者、不忠者ともうしたのだ」「な! なぜだ?」「浅井、朝倉の両家は、叡山(えいざん)において、かたく、信長様へ対して、和議を申し入れたばかりでないか...
吉川英治 「新書太閤記」
...「不届きな振舞い...
吉川英治 「新書太閤記」
...(どうせ空いている二階だから、いくらでも使ってもいいが、喧嘩と火事は御免ですぜ)との断り附きで、米屋の五兵衛は、てら銭も取らずにここを開放してくれているのみか、稀(たま)には、せんべいや蕎麦(そば)の振舞(ふるまい)までしているほどなのに、その好意に対しても、ここで取っ組みを初めるなぞは、不届き至極だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...これにはおりませぬが」「不届きなやつ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...失うた粗骨は不届きなれど...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...怖ろしい声で、不届き者っと、叱るや否や腰の太刀をひき抜いて、逃げかける鬼藤次の肩へ、うしろから一太刀あびせた...
吉川英治 「源頼朝」
...この兵庫の肩を躍り越えたな」「? ……」「土民の分際で、狎(な)れるにまかせて、不届きな仕方...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「不届きなっ...
吉川英治 「柳生月影抄」
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