...四十五度くらいに船首を下向きにしたまま...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...お鳥も亦取り澄ました物々しい態度でまだ一言も云はず、下向き勝ちに、義雄の方へ明いた障子の敷居を越えたが、しやがんでその障子を人に見られまいと云ふ風で締めた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その下向き加減の首を義雄の方へちよツとつき出す...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...G(万有引力のこと)が下向きにかかるが...
海野十三 「宇宙戦隊」
...老人は二三度身体を上向きに又下向きにひっくりかえされた...
海野十三 「少年探偵長」
...天井から下向きにとりつけてある高声器から...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...道は下向きになっているので(谷間へであろう)と...
直木三十五 「南国太平記」
...男は下向きになるということだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...下向きの枝が気に入って構図したものを...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...少し下向きの運動にうつる...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...下向きに立つはずだが」重吉はさすがに気がついた様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――これは刃物の入ったところから下向きに引かれているぜ」平次の推理は仮借(かしゃく)もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...變なことがありますよ」「何が變なんだ」「刄が下向きになつてゐますがね」「矢張りさうか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかし下向きに垂れてゐる蕾は反つて重さうでその中には阿片がつまつてゐさうに見える...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...下向きに落ちれば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...ぐでりんは相変らずの下向き加減で...
牧野信一 「月あかり」
...かつ花も点頭して下向きに咲いているのでこれまた露を帯ぶれば同じく重たげに見ゆるので「白露重み」の歌詞が充分よくその実際を発揮せしめている...
牧野富太郎 「植物記」
...また下向きに咲くものもあって...
牧野富太郎 「植物知識」
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