...一面識もない者が新聞の材料をとりにゆくつて...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一六年一月号)」
...未だ一面識無きのみならず...
関寛 「関牧塲創業記事」
...一面識ナキ小生ヨリノ失礼ナル手紙御読了被下度(くだされたく)候(そうろう)...
太宰治 「虚構の春」
...一面識でも十年も前から交際でもしてゐる人のやうに...
田山花袋 「丘の上の家」
...この役人はヴェリチャーニノフにとってほとんど一面識もない間がらながら...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...彼れは未だ大隈伯に一面識すらなきの日なりき彼れは主義の爲めに伊藤侯と爭ひたるも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それは一面識もないよその女だった...
豊島与志雄 「白日夢」
...そうやすやすと一面識の人に懐(なつ)くような犬ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...一面識(いちめんしき)のないものが寄って会食するよりなおつまらない...
夏目漱石 「行人」
...この不可思議な好意を受け入れる以前に何故この一面識もない青年紳士が...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...しかも一面識もなかった人から...
橋本五郎 「地図にない街」
...けれども唯(ただ)一面識のみでは...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...こんな男とは一面識もないと言い切って...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...それは金主と事業者との間に一面識もないからであるのと...
平出修 「瘢痕」
...まったく一面識もない男が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...私も一面識也...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...中には一面識もない奴の借銭も混っているんだが...
夢野久作 「近世快人伝」
...まだ彼とは一面識もないあいだですが...
吉川英治 「新書太閤記」
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