...それにはともかくも一通りならぬ幾何学の知識がなくてはならないはずである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...一通り話が済むとお婆さんが...
石川欣一 「山を思う」
...「わたしはとうから……来ようと思っていたんです……」阿Qはわけも分らず一通り想い廻して...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...園長の指紋を一通り探し出した上で地続(じつづ)きの動物園の裏門を潜(くぐ)ったのだった...
海野十三 「爬虫館事件」
...今日はちょうどよい折とも思いますから一通り話しましょう...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一通りは調べて見...
谷崎潤一郎 「細雪」
...まあ一通り学問をすれば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...御主人の神尾殿がこの体(てい)たらく」小林文吾は一通りの事情を話して苦笑いしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一通りのゆくたてを話した後に...
中里介山 「大菩薩峠」
...この人の被っている覆面ぶりを一通り検討してみると――頭に角(つの)のついた気儘頭巾(きままずきん)ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...此処で寺田教室の研究陣が一通り揃うことになった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...満鉄の事業も一通り観(み)る訳に行かないと云われるはずだ...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...一通りの訊問以外には何も訊かれなかった...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...さらさらと一通り披見せしが...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...呼子鳥は秘事中の大秘事で一通りは猴の事と伝えたが...
南方熊楠 「十二支考」
...ルリの事についても國友に一通り話して置いたから...
三好十郎 「肌の匂い」
...侍している君主のほうでもただ一通りの後宮の女性と御覧になるだけで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お金の悔やしがりようは一通りではない...
森鴎外 「心中」
便利!手書き漢字入力検索