...パセティックな心もちに順応させた...
芥川龍之介 「出帆」
...活気のずんずん回復しつつあった彼女には何かパセティックな夢でも見ているような思いをさせた...
有島武郎 「或る女」
...いつか再び同じ日のまわってくることを固く信じてその望みにのみ生きている――といったものの哀れ(パセティック)なこころは...
谷譲次 「踊る地平線」
...」悲愴(パセティック)な震動が彼の心に伝わった...
豊島与志雄 「恩人」
...不図(ふと)パセティックな調子となり...
西尾正 「陳情書」
...「悲愴(パセティック)ソナタ作品一三」にはポリドールのケンプの情熱は挙げられて良い(六五〇二四)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...憂鬱(ゆううつ)にし「悲愴交響曲(パセティック・シンフォニー)」を作らなければならぬ心持(こころもち)にしたのは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...六度目のシンフォニー「悲愴(パセティック)」として燃え上ったのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...弟の注意で「悲愴交響曲(パセティック・シンフォニー)」と命名し直したシンフォニー...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「悲愴(パセティック)シンフォニー」がモスコーで演奏された日チャイコフスキーの不慮の死は伝えられた...
野村胡堂 「楽聖物語」
...チャイコフスキーの「悲愴(パセティック)シンフォニー」と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...フレッドさんの境遇はギリシャ悲劇のようにパセティックなんだ」六右衛門さんが癇癪をおこしたような声をだした...
久生十蘭 「だいこん」
...その頃既に「氷島」のやうなパセティックな詩境に入られてゐた萩原さんがいまもなほ...
堀辰雄 「「青猫」について」
...私はそんな私達の奇妙な日ごと日ごとを一つの異常にパセティックな...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...既に物故したこの詩人のパセティックな...
堀辰雄 「春日遲々」
...そういうところにすべての廃墟の云いしれぬ魅力があるのではないか? ――そういうパセティックな考えすらも(それはたぶんジムメルあたりの考えであったろう)...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ロシアの作曲家チャイコフスキーを題材とした「悲愴交響曲(パセティックシムフォニー)」という作品がある...
宮本百合子 「明日の知性」
...惨苦がパセティックという感情に...
宮本百合子 「観光について」
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