...思い出そうとしたときに掌(てのひら)がいやにニチャニチャする...
海野十三 「深夜の市長」
...それがニチャニチャと止(やす)みなしにチューインガムを噛んでいる...
寺田寅彦 「柿の種」
...そうして二人とも美しい顔をゆがめてチューインガムをニチャニチャ噛みながら白昼の都大路を闊歩(かっぽ)しているのであった...
寺田寅彦 「チューインガム」
...何物をニチャニチャ噛んでいるかも少しも分らなかった...
寺田寅彦 「チューインガム」
...その間に我が親愛なる税関吏は止(や)みなくチューインガムをニチャニチャ噛みながら品物を丹念に引出し引っくら返しては帳面に記入するのであった...
寺田寅彦 「チューインガム」
...一週間ほど湯に入(はい)って頭を洗わんので指の股(また)が油でニチャニチャする...
夏目漱石 「琴のそら音」
...唇から青い汁を垂らしながらニチャニチャ噛んでいる……そういう人間のすがたも...
久生十蘭 「母子像」
...ニチャニチャと飴を食ってるような弁で...
二葉亭四迷 「平凡」
...ソバは変にニチャニチャして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ニチャニチャして乾(かわ)かないのは火が弱過ぎてよく焼けないのです...
村井弦斎 「食道楽」
...しかし火加減が強過ぎると膨れないでニチャニチャします...
村井弦斎 「食道楽」
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