...彼は灼鉄(しゃくてつ)炎々(えんえん)と立ちのぼる坩堝(るつぼ)の中に身を投じたように感じた――が...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...「坩堝(るつぼ)に滾(たぎ)りだした」不図こんな言葉が何とはなしに脳裡(のうり)に浮(うか)びました...
海野十三 「壊れたバリコン」
...もう一度製錬所(せいれんじょ)へ帰って坩堝(るつぼ)の中でお仲間と一緒に身体を熔(と)かすのだよ...
海野十三 「もくねじ」
...坩堝(るつぼ)の金糞(かなくそ)の中から何かの金属でも探し出す様に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...全欧米を熱狂と興奮の坩堝(るつぼ)と化せしめ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...それを取って大なる坩堝(るつぼ)に入るれば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...イギリスの鎔坩(るつぼ)は鋼鉄を鎔かすことができるとか...
中里介山 「大菩薩峠」
...むちゃくちゃにその興奮のるつぼへ投げ込むよりほかはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分をこの迷信のるつぼから救い出してくれるのは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そのまゝ江戸の坩堝(るつぼ)の中に溶け込んでしまつたかと思はれてから四日目...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...炭火の中央に金属るつぼがあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...その興奮のるつぼの真っ只中を...
正岡容 「小説 圓朝」
...意外な処に在るスキャンダルの坩堝(るつぼ)までも発見する事が出来た...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...ここも混乱のるつぼと化してしまった...
吉川英治 「三国志」
...武門も人間社会の外ではない種々相(しゅじゅそう)の坩堝(るつぼ)だと云い得よう...
吉川英治 「新書太閤記」
...赤穂城の昂奮の坩堝(るつぼ)のうちで自分の書いたものである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...あの他愛なきるつぼに立ち交じっては...
吉川英治 「俗即菩提」
...贅美(ぜいび)と逸楽(いつらく)の坩堝(るつぼ)と化し...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??