...微を穿(うが)てる懐疑の坩堝(るつぼ)を経たるものにして「監督ブルウグラムの護法論」「フェリシュタアの念想」等これを証す...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...「坩堝(るつぼ)に滾(たぎ)りだした」不図こんな言葉が何とはなしに脳裡(のうり)に浮(うか)びました...
海野十三 「壊れたバリコン」
...いまや沸きたぎる人肉のるつぼと化した...
江戸川乱歩 「影男」
...しかも坑殺された峯吉の燃え沸(たぎ)る坩堝(るつぼ)のような怨みを継いだ冷酷無比の復讐者だ...
大阪圭吉 「坑鬼」
...試験管なり坩堝(るつぼ)なり檻(おり)なりの中に飛び込んで焼かれいじめられてその経験を歌い叫び記録するのである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...坩堝(るつぼ)の底に熔けた白金のような色をしてそして蜻(とんぼ)の眼のようにクルクルと廻るように見える...
寺田寅彦 「窮理日記」
...しかしすべては間もなくイタリーの坩堝(るつぼ)の中に溶かされていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...地獄のるつぼに投げ込まれる理由が...
中里介山 「大菩薩峠」
...氏子(うぢこ)中の町々を興奮の坩堝(るつぼ)にし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのまゝ江戸の坩堝(るつぼ)の中に溶け込んでしまつたかと思はれてから四日目...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(11)鉱物を溶解するときに炉床または坩堝(るつぼ)の底に沈澱(ちんでん)するもの...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
......
宮沢賢治 「幻想」
...とがるつぼみの青い薔薇(ばら)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...あのるつぼの試練が...
吉川英治 「競馬」
...そのまま街中は灯と踊りと酒と歌と音楽の坩堝(るつぼ)になった...
吉川英治 「新書太閤記」
...天下一変の予想される昂奮の坩堝(るつぼ)のなかに各その感情を極端に揺すぶられていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...すでに町中は坩堝(るつぼ)のような騒ぎである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...溌剌(はつらつ)たる生気の坩堝(るつぼ)の中に...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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