...本來發動せぬをよしとする行動である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...いとよしとするにやあらむ...
上田敏 「月」
...あの煙突は」「試作(しさく)の毒瓦斯が空高く飛び去るためだ」「毒瓦斯は元来空気より重きをよしとするのでありまするぞ...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...理性のよしとするものを実行することが出来ないのは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それをよしとするところの幕府の方針といつたものがあつたのではなからうか? もちろんそれは通詞といふ職制度と一見矛盾する...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...彼らはむしろ古い不幸の方をよしとするだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...親指の腹は赤裸なるをもってよしとする...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それでよしとするさ...
夏目漱石 「虞美人草」
...遙かに下界から仰ぎ見るをよしとする...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...苦しさをも快よしとするような高く翔ぶ味でなく現れるのですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...マアかつえない日々をよしとする気分におかれているようになるということは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...且ところの流にて取りたるをよしとするものなるに...
森鴎外 「みちの記」
...ただ盲目的な追撃を誇ってよしとするのではなく...
吉川英治 「私本太平記」
...即刻東上をよしとする意見とが二つにあったものとみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...師直の失脚を小気味よしとするよりも...
吉川英治 「私本太平記」
...現状維持をよしとするような意見をのべた...
吉川英治 「新書太閤記」
...晩秋、地には枯葉捲(ま)いて、天には孤月寒く、そぞろ兵の胆心にも、父母や弟妹への思慕と郷愁の多感なる頃をもって、最もよしとする...
吉川英治 「新書太閤記」
...これはいわゆる日本的なものの現われていないのをかえってよしとする見方である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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