...ビゼーはまだよしとするもワグナーまでハーモニカで吹きこなすには...
石川欣一 「比島投降記」
...いとよしとするにやあらむ...
上田敏 「月」
...あの煙突は」「試作(しさく)の毒瓦斯が空高く飛び去るためだ」「毒瓦斯は元来空気より重きをよしとするのでありまするぞ...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...自分でよしとする兵器の寸法や性質について...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...理性のよしとするものを実行することが出来ないのは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それをよしとするところの幕府の方針といつたものがあつたのではなからうか? もちろんそれは通詞といふ職制度と一見矛盾する...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...彼らはむしろ古い不幸の方をよしとするだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは悉皆(みんな)が互(たがひ)に心(こゝろ)に記憶(きおく)を反覆(くりかへ)して快(こゝろ)よしとする程(ほど)彼等(かれら)を憎(にく)んでは居(ゐ)なかつたからである...
長塚節 「土」
...親指の腹は赤裸なるをもってよしとする...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それでよしとするさ...
夏目漱石 「虞美人草」
...マアかつえない日々をよしとする気分におかれているようになるということは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...――まあ上がらんか」「交友は水の如く淡々たるをよしとする――と誰やら云った...
吉川英治 「鬼」
...楊儀の下に従うことなどは魏延はいさぎよしとする所ではない...
吉川英治 「三国志」
...現状維持をよしとするような意見をのべた...
吉川英治 「新書太閤記」
...それの如くでよしとするような考えを致すなれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...晩秋、地には枯葉捲(ま)いて、天には孤月寒く、そぞろ兵の胆心にも、父母や弟妹への思慕と郷愁の多感なる頃をもって、最もよしとする...
吉川英治 「新書太閤記」
...これはいわゆる日本的なものの現われていないのをかえってよしとする見方である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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