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上田萬年 「芳賀君を悼みて」
...わたしはそのまま死んでもいいやうなやすらかな心持になりました...
大手拓次 「藍色の蟇」
...その夜の益雄の夢はやすらかな夢であった...
田中貢太郎 「草藪の中」
...山村庵居のしづけさやすらかさは何ともいへない...
種田山頭火 「其中日記」
...――さびしけれどもしづかなりまづしけれどもやすらかなりすなほに...
種田山頭火 「其中日記」
...だいぶ身心がやすらかになつた...
種田山頭火 「其中日記」
...そこにはさびしいけれどやすらかな寝床がある...
種田山頭火 「旅日記」
...おとなしくやすらかな一夜であつた...
種田山頭火 「旅日記」
...わが家の夕楽しきはゆふべのわが家和気の とぼしびあかるき心かたり合ふ笑ひ声さへしたしさに心おきなくなつかしきゆふべのつどひやすらかに夜は訪づる蛙の関取蛙(かはづ)の関取おすまうがはじまるお弟子がまちますピヨンきなピヨンきなピヨン ピヨンきな きな蛙の 蛙の関取ヤーイ...
野口雨情 「未刊童謡」
...ああなんといふやすらかな心で 私はこの道をも歩いてゆくことか...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
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樋口一葉 「さをのしづく」
...子供のようなやすらかな寝息をたてはじめた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...やつと私が自分のものになつたやうなやすらかさを感じ...
水野仙子 「道」
...あん子の心はやすらかであつた...
室生犀星 「神のない子」
...文化八年は蘭軒にやすらかな春を齎した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やすらかに死(し)んでゆける...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「忠義者のヨハネス」
...「おいちどのは自分には母親であり姉である、おいちどのの気持も恋ではない、母が子を、姉が弟を、劬(いた)わり庇(かば)う愛情にすぎない、……ここへ来てから二百幾十日、おいちどののゆき届いた介抱を受けて、自分は初めて人間らしい、やすらかな、心あたたまる日を過した、初めて生れて来た甲斐(かい)があったと思った、……森さまはこう云ってお泣きなされました、医者も云うとおり、自分はせいぜい今年いっぱいの寿命だろう、おいちどのは潔白だ、あのひとは昔から自分の哀れさに同情していた、無法な懇願を拒むことができなかったほど深く、親身に同情していて呉れたのだ、不貞な気持などは塵(ちり)ほどもなかった、あのひとの潔白は神仏を証に立ててもよい、……あのひとを頼む、自分が死んだら紀平家へ戻れるようにして呉れ、あのひとを不幸にしないように、……このとおりだ、……森さまは枕の上に顔を伏せて、泣きながら、この爺に頭を下げて、お頼みなされたのでござります」高雄はすなおに感動して聞いた...
山本周五郎 「つばくろ」
...やすらかな寝息を聞きながら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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