...すべてのことをおぬいさんとその母とに申しでようという決心をやすやすとしてしまっていたのだ...
有島武郎 「星座」
...四五月の末にだれひとり待つ者もないのにやすやすと赤子(あかご)は生まれた...
伊藤左千夫 「去年」
...やすやすと着陸させてしまったのである...
海野十三 「火星兵団」
...そんなにやすやすと...
海野十三 「火星兵団」
...こんなにやすやすとやってのけるのですからね...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...前に言った赤ん坊の頭ぐらいはやすやすと通れる...
大杉栄 「日本脱出記」
...上手な玄人(くろうと)となると実にふわりと軽くあてがった弓を通じてあたかも楽器の中からやすやすと美しい音の流れをぬき出しているかのように見える...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...やすやすと清川の首を挙ぐるが労少なくして功が多い...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうやすやすと一面識の人に懐(なつ)くような犬ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...守札(おまもり)にも及ばずやすやすと二人も子供を産んでのけ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...そうしたら今度はやすやすとあなたの傍まで行けるんです」「どうも信用出来にくいですね...
久生十蘭 「魔都」
...やすやすと抜け出すことの出来た雪之丞...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「かわいそうな女御さんほどに苦しまないでも幸福をやすやすと得ている人は世間に多いのだろうがね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...またこれほどやすやすと邪悪な者どもに王侯の信用をかちえさせるものもない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やすやすと我々の甲冑(かっちゅう)を突き貫くことのできるような知識も器材も持たない人々であったのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私は子供心にその中から自分に似た眼や鼻や口をやすやすと選(え)りだすことが出来るようになりました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...疑念(ぎねん)のあるものをやすやすと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ために信長は、やすやすと西隣、南隣の国々と戦って、一気に、中原へ足をかけてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
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